東証取引停止は氷山の一角、デジタル依存社会はここまで危険だ

あまりに多い放置されたリスク
大原 浩 プロフィール

いつか何かの惨劇がやってくる

「石器時代」、「青銅器時代」、「鉄器時代」という区分けでいえば、現在は明らかに「電気時代」である。

しかしながら、この電気というものは「保管できない」ということが最大の欠点だ。もちろん電池というものがあるのだが、例えば石油や天然ガスのように90日分、180日分というような備蓄はとても無理だ。例えば、全世界のたった1日分の使用量を保管する電池を準備することさえ現実にはできない。

2018年8月27日の記事「騙されるな、空前の電気自動車(EV)ブームは空振りに終わる」で述べたように、電気自動車普及の最大のネックも「電気を保管する電池」にある。

つまり、電気文明は「電気の製造(供給)」がストップしたらあっという間に崩壊するのだ。

もし、すべての重要なデータが電子化されれば、何世紀、あるいは何十世紀も後に「電気文明」遺跡を発掘する考古学者は、すべてを記述した電子データが失われた中で「電気文明崩壊の謎」を解明しなければならなくなる。まるで文字を持たない古代文明のような状態になるということだ……

実際、そのような恐ろしい崩壊を引き起こす、「キャリントン・イベント」クラスの磁気嵐(太陽嵐)が地球を直撃する可能性は決して低くはない。

1859年のキャリントン・イベント当時は、エジソンの電球さえ登場していなかったが、現在のように電気・デジタル依存社会は同じことが起こればひとたまりもない。

マイナンバーなどの情報漏えいは恐ろしい事態を引き起こすが、磁気嵐(太陽嵐)はそれとは比較にならない惨劇を招く。

我々は、デジタルの安全性に関して、歴史的観点で言えばほとんど何も知らないのと同じなのだ。

 

デジタル化によって効率を高めるのは大事だが、「万が一」はいつか必ずやってくる。「備え」を怠った安易なデジタル化は進めるべきでは無い。

読者も、マイナポイントのわずかなメリットのためにマイナンバーカードという危険なものの発行(マイナンバーそのものも危険だが、これは法律で強制される)をすべきではないと思う。

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