東証取引停止は氷山の一角、デジタル依存社会はここまで危険だ

あまりに多い放置されたリスク
大原 浩 プロフィール

アナログはデジタルの進化形だ

まず、確認したいのは、地球誕生以来の進化の歴史を振り返れば「『デジタル』が『アナログ』へと進化」する道筋をたどったことである。

例えば、人間の人体を考えるとよくわかる。まず、両手を広げてみよう。そして前をまっすぐに見る。そして広げた両手の指先を前を向いた状態のまま見る努力をする。すると、左右の指先が結構見えるはずである。つまり、人間の視野はだいたい左右180度あるのだ。何かの気配を感じるというのも、その広い視野の片隅で「何か」をとらえている場合が多い。

しかし、その180度の視野のすべての「動画情報」をデジタル処理するのは大変である。人間の目の解像度と同じ動画情報をパソコンで処理しようとしたら、一瞬でフリーズするはずだ。

だから、例えば読者がパソコンやスマホでこの文章を読むときには、脳がごく限られたものしか見えないようにして、その限られた部分の情報処理に集中するので視野が狭くなる。

また、情報処理を効率化するために、限られた情報で「推測」することも多い。よく、トリックアートなどの「錯視」現象が取り上げられる。

このような現象が起こるのは、すべてのデジタル情報をコンピュータのように処理していたら、脳がいくら巨大でも足りないから、限られた情報で「推測」する機能が脳に備わっているためである。通常は大いに役立っているのだが、ごく特殊な状況で奇妙に見えるというわけである。

 

結局、すべての情報をデジタル処理するのは非効率だから「アナログ」へと進化したのである。だから、「アナログはデジタルの進化形」であり、決して逆では無い。

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