「被害者やそのご家族の気持ちを思うと居たたまれない」
本件の加害者家族と話をするにあたって、被害者を気遣う言葉が出なかったことはない。親子を見るたび事故のことが思い出され、胸が詰まる思いだという。
車に同乗していた母親は、ICUに20日間入る大怪我を負った。命はとりとめたものの自らを責め続け、悲嘆にくれる毎日を過ごしている。
母の様子を見るたびに、事故で怪我をされた被害者とその家族も、相当に辛い思いをされていると思い心が苦しくなるという。
「あの事故を忘れた日はありませんし、これからも永遠に忘れることはありません」
加害者家族もまた人生を狂わされ、重い十字架を背負うことになってしまった。家族として、事故を起こした父親に対して怒りが抑えられなくなる瞬間もあるという。