2013年に『ほとりの朔子』でフランスのナント三大陸映画祭でグランプリとヤング審査賞のダブル受賞、2016年には『淵に立つ』でカンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞の受賞を果たした、深田晃司監督。昨年日本で公開された『よこがお』はただ今フランスで大ヒット中と、ヨーロッパでも大人気の監督は、これまでオリジナル脚本にこだわり、人生の不条理や人間の複雑性を描いてきた。

深田晃司監督

そんな監督が、2000年から2002年まで「ビッグコミックスペリオール」に連載されていた星里もちる氏のコミック『本気のしるし』を映画化した(10月9日公開)。

本作は当初ドラマとして制作されたものだった。昨年10月にメ~テレ(名古屋テレビ)他で放映され、そのクオリティの高さと先の読めぬラブストーリーが大評判となり、急遽劇場用に編集されたこの『本気のしるし』は2020年のカンヌ国際映画祭オフィシャルセレクションに選出され、同映画祭で非常に評判が高かった話題作である。

本作は日本のミニシアターを代表するアップリングで封切られる予定だった。しかし、今年の6月16日に同劇場・配給会社の創業者である浅井隆代表が元従業員5人にパワハラで提訴されたことを受けて、深田監督はアップリンクでの上映を取り下げた。その背景にはどんな思いがあったのか、アップリンク問題、そして新作『本気のしるし』について、監督に忌憚なく語ってもらった。