チャンドラヤーン2号の打ち上げの様子 Photo by Indian Space Research Organisation

宇宙開発大国へ飛躍するインド、月探査そして宇宙ステーション建設へ

科学 今日はこんな日

月の乗り物「チャンドラヤーン」

12年前の今日(10月22日)、インド宇宙研究機関(Indian Space Research Organisation:ISRO)が開発した月探査機「チャンドラヤーン1号」が打ち上げに成功しました。

「チャンドラヤーン」とは、ヒンドゥー語で「月の乗り物」という意味です。チャンドラヤーン1号は、インド産のロケット「PSLV-XL」により打ち上げられました。そしてその名の通り、月の地形や資源を探索するため月の周回軌道に投入されたのです。

チャンドラヤーン1号の打ち上げの様子 Photo by Pallava Bagla/Getty Images

チャンドラヤーン1号には将来的な月面の資源の利用や、月面での探査車などを用いたミッションに向け、基礎的なデータの取得が期待されていました。そして、月面の水資源について非常に大きな成果を残したのです。

 

まず、月の広い範囲において、その表面付近に水を含む分子が存在することを突き止めました。さらに、特に月の南極や北極に近い部分では水分子そのものがあることを発見します。

そしてなんと、月の南極付近にあり太陽光が永久に当たらないカベウス・クレーター(Cabeus crater)で、氷水の痕跡を観測したのです。

青みがかった部分が、月の極域で水分子が確認された場所を示している Photo by ISRO/MCT/Tribune News Service via Getty Images

このような功績を挙げたチャンドラヤーン1号は、当初2年ほどの稼働を予定していましたが、2009年8月に通信が断絶してしまいます。しかし2017年には、NASAの望遠鏡によって月の上空200kmで再発見されるという奇跡のような出来事も起こりました。

ISROは昨年に後継機「チャンドラヤーン2号」を打ち上げ、これは失敗に終わったものの、さらなる後継機の計画を発表するなど月探査に積極的な姿勢を見せています。その他にもISROは、2030年までに宇宙ステーションを構築する計画を発表しています。

成功すれば、アメリカ、ロシア、中国に次ぐ4ヵ国目となります。新興国から宇宙開発大国へ飛躍しようとする、インドの挑戦から目が離せません。