日本で21万部、韓国で130万部のベストセラーとなり共感と議論を呼んだ小説、『82年生まれ、キム・ジヨン(チョ・ナムジュ著、斎藤真理子訳、筑摩書房)の映画が10月9日、日本公開となる。

『82年生まれ、キム・ジヨン』より

映画は小説同様、1982生まれに最も多い名前を冠した“ごく一般的な女性”を軸に、日常にひそむ女性の生きづらさを描く。だが、主演に『トガニ 幼き瞳の告発』『新感染 ファイナル・エクスプレス』とヒット作の共演が続くチョン・ユミとコン・ユを配した本作には、原作とは異なる構成、設定もちりばめられている。

メガフォンを取ったのは、本作で48歳にして本格的な長編デビューを飾ったキム・ドヨン監督だ。大学で演劇と映画を専攻し、卒業後は俳優として10年以上のキャリアを積んだキム監督は、2009年には映画『ある晴れた日(原題)』に主演し釜山映画協会賞女性新人賞に輝くなど、多くの映画や舞台に出演してきた。

キム・ドヨン監督

短編映画の演出も手がけつつ、子育てでキャリアを中断。2017年、映画の演出を本格的に学ぶべく、韓国芸術総合学校の大学院に入学したキム監督は、いわば、キム・ジヨンと同じ「経断女(キョンダンニョ。出産・育児でキャリアが中断する女性を意味する韓国の造語)」だ。映画に投影した思いを監督にたずねた。