ひとつ直したら次へ。若返りの欲求は止まらない

彼は、美奈子さんを32歳くらいと思ったという。「若くてきれいでかわいい」と絶賛した。

「つまり、女は若くないと相手にされないって、彼の言葉で再確認したというか。夫の言う通り、男性はそういう評価しかしないのだな、と浮気によってさらに思い知りました。でも、それから3年、5人くらいの男性と浮気をしています」

「男性に好かれるためには、若さを維持しなくては」と、この間美奈子さんは、ほうれい線、目じり、口角、額、唇にヒアルロン酸を定期的に入れるプチ整形を繰り返し、メスを入れて目の形も変えた。その総額は400万円くらいではないかと話す。

「常にがんばっていないと、不安でうずくまりたくなってしまう。太るのも怖くて、パーソナルトレーナーをつけて週1~2回のペースでハードな筋トレもしています」

そんなつもりはなかったのに、プチ整形にハマってしまった。あちこち気になり始め、改善していくと年間百万円近くが飛んでいく。

「デート代、洋服代、毎日の基礎化粧品、ネイル、ヘアサロン代、いろんなものがかかります。ちょうど、親の介護が始まり、その費用を援助することになって、貯金を取り崩しました。だから貯蓄はありません。本来は、自分自身の老後費用も貯めなくちゃいけないのに、美容クリニックに行くのがやめられない。若返り”ってゴールがないんです。

夫はそんな私に対しても見て見ぬふりをしています。結局容姿を変えても夫との夫婦関係はありません。夫もきっと浮気相手とよろしくやっているのかもしれない。これで夫婦と呼べるのか、幸せなのかはわかりません。なんでそんな夫と別れないのかと思う人も多いでしょう。でも、夫が生活費を出してくれているから、私は好きな若返りにハマれるともいえるのですから、皮肉ですね」

最近は、手のシワが気になり、施術を受けようかどうか迷っているという。もし子供がいたら、もし夫が女性として自分を愛してくれていたら……さまざまな“もし”を想定しても、美奈子さんには答えは出ないという。

美奈子さんが、納得できる顔、人生にたどり着けますように……。photo/iStock