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文在寅のもとで「韓国の借金」が増大中…知られざる経済への「深刻すぎる影響」

通貨危機のリスクを高める

「対外債務危機」に陥りかけた80年代

韓国政府は新型コロナウィルス感染拡大が経済に与える悪影響を緩和するために事業規模で277兆ウォン(2020年8月の平均レートで約24.7兆円、以下同じ)規模の対策を推進している。そして一度落ち着いた感染者数が再び拡大したことから、9月22日に59年ぶりとなる第4次補正予算を国会で通過させ、その規模は7.8兆ウォン(0.7兆円)となった。

欧米や日本も新型コロナ対策で大型の経済対策を行い、今年度は財政規模が膨らんでいるが、韓国も例外ではなく財政規模が拡大している。しかし韓国では新型コロナ対策を講ずる以前からだんだんと財政規律が緩みつつあり将来の経済に暗い影を落としている。

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韓国ではこれまで、成長と開発のために財政支出を拡大させてきたこともあり、1970年代まで財政赤字が続き、結果として慢性的な経常収支の赤字と物価の上昇を招いた。経常収支は、財政収支が赤字である場合、あるいは、投資が貯蓄を上回る場合に赤字になる傾向にある。すなわち経常収支が赤字の国は、財政収支が赤字であることが多い。

韓国では、1970年代にかけて財政赤字による巨額な経常赤字が続いたが、これは対外債務を増加させた。対外債務残高の対GDP比は1980~85年の間は40%を超える水準にまで高まり、経済規模に対する対外債務の大きさは、1985年にはブラジル、メキシコ、アルゼンチンに次ぐ4番目に悪い水準になった。南米諸国では返済が滞り元利償還の繰り延べなどの金融支援が行われ、韓国も同様の事態に陥ることが危惧されたが、韓国はなんとか持ちこたえることができた。