photo by iStock

発酵食品ブームの陰で不安視される「酵母アレルギー」その危険な症状

免疫力を高めると支持されているが…

万人によいとは限らない

「もはやアフターコロナは来ない。ウイズコロナ時代がつづくだろう」と予測する声すら聞こえてくるコロナ禍。そんななか、薬にもワクチンにも頼りたくない自然派志向の人たちの心をがっちり捉えて離さないのが「発酵食品」だ。特にアルコール発酵(糖をアルコールと炭酸ガスに分解すること)の立役者である酵母は、免疫力の向上が期待できるとしてよいイメージがもたれている。

酵母はありふれた微生物の一種で、キノコやカビと同じ真菌類に属し、植物や樹液、野菜や果物の表面、空気中など、自然界のあらゆるものに生息している。たくさんの種類があり、日本酒に用いる清酒酵母、ビールに用いるビール酵母のほか、パンには一般的に「イースト」と呼ばれるパン酵母、醤油には主発酵酵母と後熟酵母の二種類の酵母などがある。また、水虫の白癬菌、肺アスペルギルス症のアスペルギルス、痒くて辛いシモの病気であるカンジダ症のカンジダも広義では酵母の仲間だ。一口に酵母と言っても、食品用から病原菌まで幅広いのである。

photo by iStock ※写真はイメージです
 

しかも酵母は、「酵母エキス」という形態で我々一般人が思っている以上に深く生活に入り込んでいる。

酵母エキスとは、食用酵母が蓄えているアミノ酸やペプチド、核酸といった風味・呈味成分を抽出して「調味料」化したもので、あらゆる食品のベースに使用することができる。試しに台所にある調味料やカレールー、ラーメン等の原材料名を見てみてほしい。「あれにもこれにも入っている」ことが分かるだろう。ほかにもビタミンやミネラルなど豊富な栄養成分をもつため、「微生物培養の培地」「家畜飼料」「健康補助食品」などにも用いられる、非常に有益で使い勝手のいい存在なのだ。