〔PHOTO〕Gettyimages

セブンと武田薬品、海外M&Aが日本経済に与える「ものスゴい効果」

じつは、こんなメリットがあります

セブン&アイ・ホールディングスや武田薬品工業など、グローバル戦略を加速する企業が増えている。日本は人口減少から市場縮小が不可避であり、海外の稼げる市場に注力するのは企業として正しい選択だ。

しかも、こうした海外戦略というのは日本経済にもプラスの効果をもたらす。日本経済は今後、経常収支の赤字転落の可能性が高まっており、海外から得られる投資収益(所得収支)を強化することは経常収支の安定化にもつながる。リスクは大きいが、思い切った決断ができる企業が増えれば日本の将来も少しは明るくなるだろう。

〔PHOTO〕Gettyimages
 

米国のコンビニ業界におけるシェアは1割を超える

セブン&アイ・ホールディングスが、米国第3位のコンビニエンスストア「スピードウェイ」を買収する。同社が運営するコンビニ「セブン-イレブン」はもともと米国企業であり、セブンの前身であるイトーヨーカ堂が日本の権利を取得したことがきっかけで国内のコンビニ事業が始まった。

その後、イトーヨーカ堂は米国のセブン-イレブンを買収したので、同社のコンビニ事業はすべてセブン&アイ・ホールディングスの傘下にある。

米国のセブン-イレブンは米国ではトップシェアだが、日本と米国ではコンビニの位置付けが大きく異なる。米国の場合、ガソリンスタンド併設店が多く、多くの中規模チェーンがひしめく状況となっている。他の業態と異なり、企業やブランドの集約化があまり進んでいないので、やり方次第では規模拡大のメリットを享受できる。 

現在、米国セブン-イレブンの店舗数は約9000店舗だが、今回、3900店舗を運営するスピードウェイを買収したことで、米国市場でのシェアは1割に近づき、他社を大きく引き離す。今回の買収が米国コンビニ市場の再編のきっかけとなる可能性はそれなりに高いだろう。