食のスペシャリスト&グルメに精通する識者で構成される「FRaU Foodies」が、今イチオシの料理やスイーツなどをお届けします。今回は、俳優の速水もこみちさんが登場。おうちでついつい何枚も食べてしまうという海老せんべいをご紹介します。
海老の香ばしい味わいと香りの
余韻に浸れる上品なせんべい
「1枚食べたらもう1枚食べてしまう。美味しいから止まらないんですよね」。
速水さんが愛してやまないのは、海老せんべい「ゆかり」。愛知に本店を構え、全国の百貨店や商業施設などにもお店を展開している「坂角総本舖(ばんかくそうほんぽ)」の看板商品です。
「香ばしさと海老の香りがぎゅっと詰まってますよね。噛むとボリボリとなる堅さも好きで、音も楽しめます」
海老の香ばしさと香りの秘訣は、その製造工程。愛知・三河湾や瀬戸内海、ニューギニア島近海などで水揚げされた鮮度のいい海老を使用。1尾1尾手作業で頭を取り除き、ヒゲや釣り糸、砂などは流水ラインで洗浄。殻と尾をしっかり取り除いています。
海老の身に馬鈴薯でん粉、小麦粉、それに砂糖、塩などを加え混ぜ合わせて作る種生地を、2枚の鉄板で挟み焼き。乾燥したのち、炭火に近い遠赤外線の網焼きの合計2度焼きをしています。
この製法に辿り着くまでの歴史は古く、ルーツは1666年、江戸時代まで遡ります。浜辺でとれたての海老をすり身にしてあぶり焼きにする漁師料理「えびはんぺい」が、尾張藩主の徳川光友公から絶賛。徳川家献上品となったそう。
その「えびはんぺい」の製法に、工夫を重ねてできあがったのが「生せんべい」。これを作ったのが、何を隠そう坂角総本舖の創業者・坂 角次郎氏。明治22年のことでした。それから改良の末、昭和41年に「ゆかり」と名付けられ、今に至ります。
速水さんがご進物として購入するときは、箱や缶入りのものを。自分用には、盛り合わせの「えび蔵」を購入されるそう。こちらは海老せんべいの詰め合わせ。ゆかりはもちろん、一口サイズの「姫ゆかり」、山海の幸8種を集めた「八樂(やらく)」など、様々なせんべいが楽しめます。
「家族と話しながらボリボリと食べてます。そのまま食べるだけじゃなくて、マヨネーズをつけて食べることもありますね」と、意外な食べ方も告白。
「大きな袋にドバッとせんべいが入っているのではなく、詰め合わせも個包装なのが丁寧。海老の香りが逃げてしまうという理由もあると思うんですけど、キッチリとされている点でも好感が持てます」
お土産として「ゆかり」を持っていくことに際して、「海老は縁起物なんで、すごくいいと思います」という速水さん。
その通り、赤くて威勢が良く、目玉が飛び出していることから 「目出たし」とされ、同じくその見た目から「曲がった腰と長いひげ」が長寿にいいと言われる海老。そんな思いものせて相手に渡すのもいいでしょう。
オンラインでは、工場焼き立ての「ゆかり」を翌日に届けてくれる「工場できたて便」も用意。15時までに電話かWebで注文をすれば、本社工場から即日発送されます(一部地域を除く)。自分用や家族と食べるとき用にこういったサービスを利用するのもテですよ。
坂角総本舖
https://www.bankaku.co.jp/
PROFILE
速水もこみち Mocomichi Hayami
1984年8月10日生まれ。ドラマ、映画を中心に活動する俳優。特技の料理を活かした活動も行い、著書も多数。はじめてプロデュースしたおせち料理がセブン-イレブン(https://www.sej.co.jp/products/osechi/shoho.html)、日テレ(https://ntv7shop.jp/lp/dm-mocooseti/index.html)にて予約受付中。また、YouTubeチャンネル「M’s TABLE by Mocomichi Hayami」(https://www.youtube.com/channel/UCps1bJGPPZuH1_FBfeBnSag)も開設し、人気を博している。最新情報は、http://mocomichihayami.jp/をチェック!
Illustration:YUGO. Composition:Seiki Ebisu