2020.10.06
# ゲーム # 家電

予約殺到!PS5が可能にした「劇的に進化したゲーム体験」とは何か

「最速」実機体験レポート!
西田 宗千佳 プロフィール

「ファミコン比10万倍」の巨大データをどう処理するか

ゲームのプレイ中、"敵"にやられてステージが終了することはしょっちゅうだ。最近は、難易度が高く、何度も試行錯誤しながら少しずつ進めるタイプのゲームも増えている。「失敗したあとのやり直し」が前提とされているのが、ゲームの面白さの一つでもある。

以前はゲームの規模(データ量)が小さかったため、やり直し、すなわちリプレイまでの時間も一瞬だった。しかし、2Dから3Dへとグラフィックが進化し、ゲームが扱うデータ量が増大すると、そうはいかなくなる。

3D化によってゲームが扱うデータ量が増大で、リプレイまでの時間も問題となる3D化によってゲームが扱うデータ量が増大すると、リプレイまでの時間も問題となる

ざっくりいえば、ファミコン時代と比べてPS5では、データ量は10万倍になった。画質向上=データ量の増加なので、単純に画質だけを向上させると「ゲームのロード時間」がどんどん長くなってしまうのだ。PS4世代になって、光ディスクからハードディスクへと移行(PS4ではゲームを一度、ハードディスクへインストールした後にプレイする)したものの、それでも速度は不足気味だ。

そこで、これから登場するPS5やマイクロソフトのXbox Series X/Sでは、フラッシュメモリーを使う「SSD」を搭載するようになった。SSDは、一般的にハードディスクより高速なので、今後もつづくデータ容量増大という課題に対応しやすくなる。

ソフト面でも、さらにアグレッシブに攻めている。

快適な改善だが…?

データを内部で圧縮・展開する機構を活用して転送するデータ量を減らし、さらにSSDの読み込みをゲーム向けに最適化することで、実効速度を高めているのだ。特にPS5は、速度向上の最適化をより突き詰めている。ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は、「ハードディスクを搭載したPS4と比較した場合、PS5のデータ転送速度は100倍になる」と説明している。

PS4から、読み込み速度が100倍になるとどうなるのか? ゲームの「やり直し」にともなうロード時間が、ふたたびファミコン時代のように「一瞬」に戻る。これは、想像以上に快適な改善ポイントだ。

誰にとっても「やり直し」は負担に感じるものだし、無為な"読み込み待ち"時間がはさまるとなれば、なおさらだ。これをイヤがってプレイが慎重になりすぎるのは面白くないし、やり直しの徒労感も大きくなる。

しかし、"読み込み待ち"がなくなるのなら、試行錯誤も再チャレンジも、ストレスを小さくすることができる。ゲームを楽しむうえでの心理的負担が減ることは、間違いなくゲームの楽しさを拡大してくれる。

今回の体験取材では試すことができなかったが、ゲームの「起動時間」も確実に短くなっているはずだ。ゲームを始めるまでの「よっこらしょ」という面倒くささがなくなることは、日常的にゲームを楽しむ行為をより促進してくれるだろう。

しかし──、である。

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