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# 雇用

「週休三日制」の導入で、日本の雇用は「V字回復」するかもしれない

「隠れ失業者」が急増する日本社会で

120万人の非正規雇用者が減少

懸念されていた雇用の悪化が鮮明になりつつある。直近の統計で、今年8月の完全失業率と完全失業者数が3年3か月ぶりの高い水準に跳ね上がったことが明らかになったのだ。

次に懸念されるのは、「休業者」として完全失業を免れてきた人たち、つまり“隠れ失業者”の顕在化や労働市場からの退出というリスクの高まりだ。本人にとって人生でめったにない大問題であるのはもちろん、社会的にも消費と成長の圧迫要因として見逃せない変化である。

ここで想起せざるを得ないのが、失業者を出さないために、大企業が政府の雇用調整助成金に大きく依存していることだ。新型コロナウイルスのパンデミックはDX(デジタル・トランスフォーメーション)を加速する見通しで、今後、雇用が元の状態に戻ることは難しいとみられている。

時期的に職探しも容易ではない/photo by gettyimages
 

それだけに、例えばドイツで注目を集めている「週休3日制」の導入によるワークシェアリングを取り入れるなど、大企業自身が最大限の自助努力を講じるべき時期を迎えている。体力のある大企業が、火の車になりつつある国家財政にいつまでも依存することは許容されない。
 
総務省が先週金曜日(10月2日)に公表した労働力調査によると、8月の完全失業率は前月より0.1ポイント上昇して3.0%と、2017年5月の3.1%以来3年3カ月ぶりに3%台に乗せた。完全失業率の上昇は2カ月連続である。

完全失業者数も1年前に比べて49万人増の206万人と、同じく2017年5月以来の200万人超えとなった。

中でも、契約社員ら非正規の職員や従業員の雇用は深刻で、1年前より120万人少ない2070万人に減った。一方の正規雇用は38万人増の3535万人と対照的な結果になっており、長引く新型コロナ危機の影響で業績の低迷に苦しむ企業が、非正規雇用の本格的な調整に乗り出したことが窺える。

 今後、懸念されるのが、失業者の急増を抑えるバッファーとして“隠れ失業者”の異名をとってきた「休業者」の動向だ。