「演技を超えた本気」に見えた涙

「表情」といえば、2話でも慶太の表情からは目が離せない。

イケメンファイナンシャルプランナーの早乙女(三浦翔平)に15年もの間片思いをしている玲子。
その恋愛下手のダメダメっぷりを心配して、恋の後押しをしようとする慶太だが、心をかき乱されたくない玲子は、慶太にキツイ言葉を投げつける。

無邪気な慶太の表情が、すっと翳っていく一瞬の変化は、まるで太陽が雲に隠れるよう。目と頬の動きだけで、なんと鮮やかに心の内を表現するのかと、そのシーンだけでも、何度もリピートしてしまう。

-AD-

1話から3話まで、ジワジワと玲子に惹かれていく慶太の姿が描かれているが、3話のラストはまさに圧巻だった。

勇気を出して早乙女に告白するも、失恋してしまった玲子は、慶太の前で悲しみを爆発させる。
松岡茉優さんの気迫のこもった演技も見事だったが、それを受ける春馬くんの演技は、演技を超えた「本気」だった。

オンエアを見た方なら同じことを感じたのではないかと思うが、あのシーンの慶太の涙は、演技ではなく自然に流れたものではないだろうか。

なんとも言えない微笑みを浮かべて「うんうん」と頷く慶太の、鼻の横を伝った涙。
あれは「玲子」に対する「慶太」の想いと同時に、「松岡さん」に対する「春馬くん」の想いがこぼれた一瞬だったのかもしれない。

地上波プライム帯のドラマ初主演というプレッシャーと闘いながら熱演する松岡さんを、先輩俳優として支えようとしてきた春馬くんが、彼女のがんばりに感極まって流したようにも思えた、限りなく優しい涙……。

三浦さんは自ら企画を提案するなど、常に真剣に仕事に向き合っていた Photo by Getty Images