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「尖閣侵略」を狙う習近平の厚かましさ…中国の動向を歴史から読み解く

今後、日本が取るべき戦略とは?

尖閣周辺に侵入し続ける中国公船

まずはこれを見ていただきたい。海上保安庁のHPに掲載されている「尖閣諸島周辺海域における中国公船の動向」というグラフだ。

尖閣諸島周辺海域における中国公船の動向(https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/top/191220_3_shiryo.pdf より)
 

尖閣海域における中国公船の侵犯行為は、民主党政権下の2010年(平成22)年8月にはじまり、2012(平成24)年9月以降、エスカレートして常態化しているのが一目瞭然である。

領海外12海里までの水域である「接続水域」は排他的経済水域(EEZ)に含まれ、外国船舶の漁業活動や地下資源の採掘は、国連海洋法で禁止されている。したがって海保の巡視船は、違法操業している外国漁船を拿捕できる。しかし武装した外国公船を排除するのは、海上自衛隊の任務である。

それではなぜ海上自衛隊は出動しないのか。その理由は、海自が出れば、中国外軍も軍艦を出してきて緊張が一気に高まるからだ。双方が尖閣(釣魚島)の領有権を主張しつつ、あうんの呼吸で戦争を回避している、というのがこれまでの状況であった。そのバランスも、いま急速に崩れつつある。

こちらも海保のHPにある「中国公船の勢力増強」というグラフである。

中国公船の勢力増強(https://www.kaiho.mlit.go.jp/info/top/191220_3_shiryo.pdf より)

習近平政権は海上保安庁にあたる中国海警局を中国海軍・武装警察の指揮下に組み込み、巡視船の重武装化を進めている。グレーの軍艦を白と青に塗り替え、中国海警局の巡視船として尖閣海域に送り込んでいる。朝鮮戦争のときに毛沢東は、「義勇兵」と称して人民解放軍150万人を北朝鮮に送り込んだが、習近平はこれを成功体験として学んでいるはずだ。