世界経済フォーラムが毎年発表している「ジェンダー・ギャップリポート」。これは政治・経済・出生・教育・健康などの視点で男女の間にある格差を調べるものだ。2019年12月16日の発表では、日本のジェンダーギャップ指数のランキングは、世界153ヵ国中121位だった。では、その「格差」はどのように認識されていて、格差を埋めるためには何が必要なのだろうか。

ジャーナリストの島沢優子さんが、先日女性閣僚の数についての田中みな実さんの発言をめぐり、ご自身のお嬢さんと対話があったという。そこから感じた世代による認識の差と、家庭でのジェンダー教育を考えてみる。

田中みな実さんに賛同

大学3年生になる私の娘(20)は、フリーアナウンサーの田中みな実さん(33)を「頑張り屋さん」と日ごろから評価している。スタイルも美貌も、ひたむきな努力なしには得られないというのだ。

一部報道によると、9月20日、田中さんは出演したテレビ番組で、女性活躍を掲げる菅新内閣で女性閣僚の数(2人)についての話題になった際「毎回、女性が少ないだの多いだの取り沙汰されるんですけど、それ自体に違和感がある」と返答した。

菅義偉内閣の面々 Photo by Getty Images

「同じ女性として、どう思う?って意見をよく求められるんですけど、多かろうが少なかろうが、何とも思わない」
菅新内閣を「私たちが安心して政治を任せられる人事になったんじゃないかと思います」と話した。

数日後の雨の日。外出した車内で、このことを娘に話してみた。
「この発言、どう思う?」
娘は言う。
「彼女が言ってる通りじゃないの?私も、男か女じゃなくて、実力のある人が官僚になって日本を良くしてくれればいいと思うよ」

ふーん。母は解せない。
2019年の「ジェンダー・ギャップ指数」は153カ国中121位。G7諸国で断トツ最下位は当然なうえ、中国、マレーシア、ネパール、ミャンマーといったアジアの国々よりも下のランクだそう。女性の政治参加度は低く、政治分野の順位は144位。ワースト10と世界最低の水準である。

したがって、私と同年代の女性たちも彼女の発言に対し、SNSで「なぜ少ないのかと考えたこともないのだろう」「女性閣僚が少なくて、なぜ大丈夫だと思うのかを逆に聞きたい」等々、疑問を呈していた。
その一方で、ネットニュースのコメント欄は「彼女の言う通り」と、うちの娘と同じようにとても肯定的だ。

だが、オバサン的には、国連で161の加盟国首脳の参加のもとに定められた「我々の世界を変革する:持続可能な開発のための2030アジェンダ」を知っておるのか?と言いたい。目標5は「ジェンダーの平等を達成し、すべての女性と女児のエンパワーメントを図る」である。

あと10年。この子が30歳になる頃、日本もこのアジェンダを達成してほしい――母の親心はちっとも通じておらぬ。がっかりだ。ハンドルを握る手に力が入らぬ。