10月16日 アメリカの心理学者E・ロフタス誕生(1944年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1944年のこの日、後に著名な心理学者となるエリザベス・ロフタス(Elizabeth F. Loftus)がアメリカのカリフォルニア州に誕生しました。

 

彼女は認知心理学の中でも記憶研究を専門としており、特に目撃証言の信用性に関わる研究で知られています。 

エリザベス・ロフタス photo by Getty Images

犯罪捜査において目撃証言は大きな役割を果たしていますが、時としてその記憶が間違っており、冤罪を生んでしまう可能性もあります。

ロフタスはどのような要因が目撃者の認知や証言に影響するのかを明らかにしました。

彼女の研究によると、事件現場を目撃したにもかかわらず喚起された情動やストレスによって視野が狭められる「凶器注目効果(weapon focus effect)」や、事件とは別の時点で見かけた人物を犯人と混同する「無意識的転移(unconscious transference)」などがその要因としてあげられます。

ストレスなどが原因で凶器以外の周辺情報が曖昧になってしまう photo by iStock

また、事件の後にその記憶を思い出そうとした際に提示された事後情報によっても目撃者の記憶に影響が及ぼされることも明らかになっています。

彼女の研究によって目撃者に誤認を与えないような、より精緻な情報収拾を行えるようになり、現在の犯罪捜査に大いに活かされています。

また、これらの例に見られるように人間の記憶(長期記憶)というのはそこまで正しいわけではありません。明確に記憶していると思っていることでも、単なる思い違いであることがあるかもしれませんね。