ロンドンに住むイラストレーター クラーク志織さんの新連載「イギリスのSDGs事情ってどうのなさ?」。イギリスの人たちがSDGsの理念を日々の暮らしにどう取り入れているのかを、パンチの効いた軽妙なタッチのイラストつきでレポート! 笑いと学びのつまったコミックエッセイです。今回お届けするテーマは「お肉」。近年、深刻化が止まらない「気候変動」との関係性って?
大好物のお肉が気候変動の原因になるらしい
今から6年くらいの前こと。「気候変動の原因には、牛をはじめとする家畜が大量のメタンガスを放出することなどがあげられる」と知ったのは、イギリスのニュース番組からでした。
「よし、ベジタリアンになろう!」
と思い立ち、それ以来、何度も“お肉断ち”を試みているけれど、意思が弱いうえ食いしん坊な私は、チャレンジするたび失敗しています。
「だって、この世にはおいしい誘惑が多すぎるから!」
そんな言い訳をしている間に、気候変動がもたらす自然災害の脅威をどんどん身近に感じられるようになってきて、肉食をやめたいのにやめられないジレンマは、日に日に大きくなるばかり。
温暖化によってもたらされる災害のニュースをみるたび、ビーガンやベジタリアンの友人たちと会うたび、モヤモヤと感じるこの背徳感。
しかし、疲れた日なんかついついお肉が食べたくなる。なんといってもおいしいし、健康に必要な栄養だって手軽に摂れるし......あぁ、煩悩の日々。
そんなある日、自宅で何気なく聴いていたロンドンのインデペンデントなビジネスを紹介するPodcastから「Regenerative farming」という単語が流れてきたのです。