ピン芸人でお笑いジャーナリスト、時事YouTuberであるたかまつななさんは、2016年の18歳選挙導入の年から「笑下村塾」という会社を立ち上げ、学校や企業に対して主権者教育やSDGsに関する出張授業を行っている。そして2018年4月から今年の7月までは、NHKでディレクターとして活動していた。

いつも元気に明るく、社会の問題に立ち向かっているように見えるたかまつさんだが、今年の7月、ある出来事から「死にたい」という思いに駆られていたという。彼女を追いつめたものは何だったのか、また、どうやって乗り越えることができたのか。昨今の芸能人の自殺に関する問題にもつながる大切な気づきを教えてくれた。

※本記事は、たかまつななさんのnoteに投稿された記事の内容を本人の許可を得たうえで編集し掲載したもの。

「私、こんなにギリギリだったの?」

今年の7月、私は「死にたい」と思った。涙が止まらなくなった。「いのちの電話」などの相談窓口に電話をかけると、精神科の受診をすすめられた。精神科を探す元気もなく、いい精神科を知っていそうな人に「メンタルがヤバいので話を聞いてください」「精神科いいところ教えてください」と相談した。

すると、NHKの元上司がリストを送ってくれ、深夜に5時間話を聞いてくれた。大学の先輩や笑下村塾の仲間なども助けてくれた。子どもの自殺や自死遺族の取材をよくしていたので、相談窓口を利用したり、誰かにSOSを発すること、精神科に行くことの大切さは知っていたが、いざ自分が当事者になると、パニックになった

知識として知っていても、いざ自分の身に起きたら冷静に対処することは難しい(写真はイメージ)〔PHOTO〕iStock

そこまで追いつめられた理由は、今思うと、 NHKの退職のゴタゴタや週刊誌にかぎまわられたこと、コロナ禍により笑下村塾が経営危機に陥ったこと、お笑いの舞台の自粛、将来に対する漠然とした不安など、いろいろなことが重なったからだ。

NHKの退職報道については、私の取材先を守らないといけないし、 NHKで知り得たことを言うことはできないので、嘘がネットで書かれても訂正することができず、本当につらかった。涙が止まらなくなってはじめて、自分がここまで追いつめられていたんだということを私は知ったのだ。自分が一番驚いた。「私、こんなギリギリだったの?」って。「仕事したいんですけど、なんで涙とまらないの?」って。