内閣府HPより

不便の極みな「マイナンバーカード」、せめて更新はオンライン化できないか

窓口不用の手続きに窓口に行くようでは

マイナンバーカードには、さして便利な用途はない。普及しないのは当然だ。健康保険証として利用できるようになり、さらに運転免許証との一体化が検討されているが、利用者にとってどんなメリットがあるのか、理解できない。

現在の利用可能範囲を広げ、民間の取引(とくに銀行口座へのログイン)に使えるようになれば、意味がある。ただし、そのために必要な電子証明書の申請をしていない人が多い。この申請やマイナンバーカードの更新は、オンラインでできるようにしてほしい。

マイナンバーカードは使い途がないから普及しない

管新政権のデジタル化計画は、マイナンバーカードを中心に進められている。これを用いて、さまざまな手続きのオンライン化を進めようというのだ。

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では、いまマイナンバーカードはどういう状態か? それを使えば、どういうメリットがあるのか?

「コンビニなどで住民票、印鑑登録証明書などの公的な証明書を取得できます」とされている。しかし、これらは、あまり頻繁に必要なものではない。だから、格別便利とは思えない。

「マイナポータル」で調べても、マイナンバーカード でできる行政手続きはほとんどない。特別定額給付金以外には、「電子申請可」としてあるものを見付けられなかった。

要するに、使い途がないからカードを取得しないのだ。2020年6月1日での全住民の取得率は、16・8%にすぎない。仮に取得しても、使う機会がないから、パスワードを忘れてしまったりする。

政府は、マイナンバーカード普及のために、「マイナポイント」を付与することを始めた。そうでもしない限り、人々は申請しないということだ。

しかし、これでは本末転倒だ。「便利だから申請する」としなければ、おかしい。すべての行政手続きをマイナンバーカードを用いてオンラインでできるようにしてほしい。

定額給付金のとき、マイナンバーカードを用いれば早く支給されるというので、人々が殺到したのだが、結局うまくいかなかった。これでマイナンバーカードの人気は、さらに落ちてしまった。

もっとも、私は、早速申請してマイナンバーカードを取得した。なぜなら、原稿などを書いた場合に、出版社からマイナンバーの提出を求められるからだ。

書類が送られてきて、そこに所要事項を手書きで記入し、マイナンバーカードのコピーを添付する。アナログもはなはだしい。面倒な手続きだ。

これを送られる出版社も迷惑なことだろう。手書きで記入してある情報をいちいち入力しているのだろうか?

 

これでは、ただの紙のカードと、何の差もない。マイナンバーカードにはICチップがついているのだが、私は、一度も使ったことがない(実は、使えないのは当然だった。これについて、本稿の最後で述べる)。