職場で受けたセクハラ…どうする?

身体に、しかも腰やお尻にタッチされる、いやらしい言葉をかけられる。結婚や出産のことを聞かれる――職場でもモヤっとするセクハラにあったことのある人は少なくないだろう。せめて「それ、セクハラですよ~」「やめてください!」と言えるような関係ならばまだしも、それが完全なるパワハラの関係だったり、別の職場の仕事相手だったらどうしたらいいのだろうか。

伊藤理佐さんの漫画『おいピータン!!』3巻よりご紹介する第2話「人物評価」は、仕事相手で立場が上の男性からお尻を触られた女性のエピソードだ。

ちなみに、『おいピータン!!』は20年以上続いているオムニバスショート漫画だ。手塚治虫漫画賞短編賞など多くの賞を受賞している名作で、現在は主人公のある事情につき『おいおいピータン!!』と名前を変えて「Kiss」で連載が続いている。描かれているのは、「食」を中心のテーマとしながら、日ごろ我々がもやもやしていることや、ドキッとするような事柄ばかり。そうそう、あるある!と思いながら、ムカッとしたことも笑い飛ばすことで、なんだか最後はすっきりすることができるのだ。これはあまりに人生のあるあるが描かれているので、20年の蓄積の中から厳選し、「おいピータン!!人間学」という連載で試し読みをご紹介させていただいている企画なのである。

思わず殴ってしまった相手に

さて、『おいピータン!!』3巻「人物評価」の漫画の最初は、ベテランのイラストレーターにお尻を触られた女性が、思わずパンチしてしまったシーンから始まる。
しかし次のシーンでは、翌日、菓子折りをもって上司と一緒にお詫びに行く様子が描かれる。偉そうな態度のイラストレーター氏に、上司とともに腰を低くして謝る姿。女性は「なぜ自分が詫びなければならないのか」というモンモンとした思いであふれかえる。

(c)伊藤理佐/講談社『おいピータン!!』3巻より

確かに、なにをされたからって、相手を殴ったのはアウト。それは明らかに暴力だ。だから殴ったことに対して「悪い」のもわかる。でも元は相手が悪いのに、一方的に謝るだけでいいわけ? それって相手が仕事先だから? 上司も、相手のセクハラのことは何も言わないわけ? この上司、もしかしてこの場だけ平穏におさめようとしてるだろ――――!

セクハラを受けて、泣き寝入りする人は多い。しかしこのエピソードの女性は、勇気を振り絞って行動に出たのだ。暴力はだめだけど、むしろ「よくやった!」と思う読者も多いはずだ。でも一方的に謝って、許してもらって、握手して終わりだったら、勇気をふりしぼって自分の身を守ったことが「ただの悪」という結果になってしまうじゃないか……。

ちなみにその「上司」は実は『おいピータン!!』『おいおいピータン!!』シリーズの主人公でもある大森さん。おいしいものを愛し、ぼっちゃりしたルックスを含め、読者のコメントでは「メタボなのに惚れる」「理想の男性」と称賛される人だ。その大森さんでもこれか……と思わずがっかりしてしまうのだが、それだけでは終わらなかった!

お尻を触られた女性をして、「か、かっこいい……」と言わしめた大森さんの雄姿を、ぜひ漫画でご確認ください!