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給料が上がる?菅首相が、「最低賃金引き上げ」の劇薬を持ち出した

反対派が示す「ある懸念」

早速、1000円を目指すよう指示

最低賃金の引き上げは経済にプラスなのか、マイナスなのか。政界でも経済界でも大きく見方が分かれている。そんな中、引上げ論者と見られてきた菅義偉・前官房長官が首相に就任したことで、再び、議論に火が点きつつある。

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菅首相は厚生労働相に指名した田村憲久議員に、最低賃金の全国加重平均で1000円を目指すよう指示した。会見で田村厚労相は「総理の思いは早急に平均1000円を実現すること。しっかり歩みを進めたい」と答えた。

安倍晋三内閣は年率3%程度の引き上げを明言し、急速に最低賃金引き上げを進めてきた。第2次安倍内閣がスタートする前の2012年10月は全国平均は749円だったが、2019年10月には901円となった。7年で152円、20%も引き上げた。特に2016年から19年までの4年間は3%を超える引き上げを行った。

最低賃金は厚生労働省の審議会で目安を決めたうえで、都道府県の審議会が決定する。2019年には東京が1013円、神奈川が1011円と初めて1000円を超す都県が誕生した。

 

地方での引き上げも進んだが、2019年時点では最も低い県が790円で15県並んでいた。九州6県や沖縄、高知、山陰、東北などで、東京と200円以上の差があった。