ドイツ統一から30年、9割が「生活に満足」の一方で今も残る「分断」

ドイツ人の変化、そして不安…
福田 直子 プロフィール

ドイツはどう変わったのか

しかし、長年、異なるシステム下で生きてきた人々が統一によって新しい生活様式に同化するまでには長い道のりを要した。

東西が真に統一されるには、「一世代」は必要と言われていたが、この30年で統一ドイツはどう変わったのだろうか。

〔PHOTO〕gettyimages
 

最近、行われた意識調査では、ドイツ人の90%は生活の質に満足しているという。

東と西でみてみると、西ドイツ人の91%が、東ドイツ人の83%が満足という結果だ。これを逆にみると東ドイツ人の17%は統一後の生活に満足していないということになる。

ドイツ統一から30年を経ても「西ドイツ人」と「東ドイツ人」という分け方は適切ではないのかもしれない。しかし、あえてこうみてみると東ドイツ人の57%がいまだに「二級市民」のような扱いを受けていることに不満を持っているという。

統一によって東ドイツが西ドイツに事実上、「吸収合併」されたのでは無理もないのかもしれない。

それまでの社会主義経済は否定され、西側の資本主義の経営方式が強要されたとともに、教育制度も西側の方法が導入された。政治家、経営者、教育者は西側から東へ大量に「引っ越した」。といっても多くが西側の住宅を残したまま、週のうち数日のみ東側で働き、週末は西側へ帰っていく人々がほとんどであった。

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