10月 5日 「ロケットの父」R・ゴダード誕生(1882年)

科学 今日はこんな日

地球のみなさん、こんにちは。毎度おなじみ、ブルーバックスのシンボルキャラクターです。今日も "サイエンス365days" のコーナーをお届けします。

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1882年の今日、「ロケットの父」と呼ばれたアメリカの発明家ロバート・ゴダード(Robert Hutchings Goddard、1882-1945)が誕生しました。

マサチューセッツ州の田舎に生まれたゴダードは、H・G・ウェルズのSF小説『宇宙戦争』を読み、宇宙へのあこがれを持ったそうです。地元の工科大学を卒業したのちにプリンストン大学の研究員になると、宇宙まで飛ぶほどの推進力を持つロケットの研究に没頭しました。

1926年、ゴダードは液体燃料ロケットの実験を初めて行い、2.5秒で12mの高さまで飛ばすことに成功しました。ところが、地元メディアは「月を目指したロケットが失敗して墜落」と煽情的に書き立て、彼の評判はかえって下がってしまいました。

アメリカを代表する新聞の『ニューヨーク・タイムズ』は、ロケットが真空である宇宙空間を飛べるはずがないとゴダードを批判し、「高校レベルの知識も持っていない」とこき下ろしました。

第二次世界大戦中には、ナチス・ドイツがV-2ロケットを開発するかたわら、アメリカ軍はロケットの価値を理解できず、ゴダードは大戦勝利の陰で失意のうちに亡くなりました。

それから24年後、彼が研究したロケット技術によりアメリカはアポロ11号によって人類を月に送り出すまでになり、『ニューヨーク・タイムズ』はゴダードに対する謝罪記事を載せました。

ロバート・ゴダード Photo by Getty Images