ヨルシカ、YOASOBI、ずとまよ…10代がハマる「ネット発」ユニットの共通点

「夜好性」が愛するもの
小松 香里 プロフィール

MVや歌詞、付属のアイテムなどによって情報の断片を提示し、様々な考察を呼び込むような「物語」を巧みに使うこと、こうした物語の断片はまずもってMVのアニメーションによって提示されることが多く、それゆえ楽曲の拡散にはアニメが効果的な要素となっていること、作品の「物語」が前景に出るためか、アーティストとしての匿名性が高くなっていること…といったあたりがヨルシカの特徴と言えるだろうか。

こうした特徴のうちのいくつかは、ずっと真夜中でいいのに。、YOASOBIにも見られる。

 

ずとまよの「匿名性」

ずっと真夜中でいいのに。(通称ずとまよ)が初めてYoutubeで映像を公開したのは2018年6月。アニメーション作家/イラストレーターのWabokuが手掛けた「秒針を噛む」のMVは、一般ユーザーが楽曲をカバーした「カバー動画」や、やはりファンがMVなどをもとにしたイラストを描いた「ファンアート」を介して一気に拡散され、約一週間で無名の新人のMVとしては異例の20万再生を記録し、現在では6800万再生を超えている。

ユーザーが楽曲のなかに物語を読み込みながら二次創作に参加しつつ楽曲を拡散していく過程は、ヨルシカのヒットの経緯と似ている。

メンバーはボーカル作詞作曲を担うACAね以外には素性が明らかにされていない。「秒針を噛む」の編曲はボカロPのぬゆりが担当しており、他に100回嘔吐や煮ル果実といったボカロPが編曲を担当する楽曲もある。村山☆潤や久保田真悟、Kenichiro Nishiharaといったアーティストも参加しており、ACAねがプロデューサー的な役割を担い、様々なクリエイターと関わりを持つ流動性の高いプロジェクトだと言えるだろう。こうした匿名的で正体が掴みにくい面も、ヨルシカとの共通点だ。

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