山口達也さんは「アルコール依存症の可能性が高い」…では何をすべきか?

「著名人自助グループ」につながってほしい
田中 紀子 プロフィール

相談会などに来られるご家族の話を聞いていても「うつ病」や「双極性障害」と診断されたという方はいまだに多い。

たしかに依存症真っただ中のときは誰でもうつ状態になったり、気持ちが激しくアップダウンしたりするのであながち間違いではないし、実際にその病気が併存していることもあると思うが、根底にある依存症の方は見落とされがちである。

なぜこういうことが起こるのだろうか。

依存症の専門医以外がアルコールや、ギャンブルの問題を軽くみている、もしくは本人が診察の時に過少申告するなどということが推測されるが、案外、会社と連携している産業医などには「依存症とレッテルを貼られたら社会生活に支障をきたすであろう」と医師が忖度してしまうケースもあるとのことだ。

そして病気と社会に認知され依存症よりは受け入れられやすい(と思われている)うつ病、双極性障害などの診断名をつけ、とりあえず休息を促すようである。

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山口さんは、今度こそ依存症の専門医の元を訪れ、正確な診断をつけてほしいと思う。たとえアルコール依存症でなかったとしても、問題飲酒者であることは間違いないので、どのような対処をすべきか教えてもらえるはずである。

個人的には数多くの芸能人の主治医にもなられている、 国立精神・神経医療研究センター病院の松本俊彦先生をお勧めしたい。その理由は後述する。

 

「自助グループ」につなぐこと

2年前の事件の際に、周囲にいらした方々は当然治療について検討されたと思うが、医師の診断名が出なかったことから、アルコール依存症の治療を選ばなかったのだろうと思う。

しかしながらこの短い期間に、これだけ有名な方が再びアルコール問題を起こしたとなれば、おそらくアルコール依存症の可能性は高いと思われる。その前提で山口さんの周囲にいる方々が今取るべき行動についてお伝えしたい。

まず上述したように周りの方は山口さんを依存症の専門医につなぎ、そこで適切な診断を受け指示に従って欲しい。

断っておくが場合によっては数日から数週間の入院になるかもしれないが、私たちが日頃頻繁にお付き合いさせていただくような依存症の専門病院は、ホテルかと思うような芸能人御用達の豪華な病院などない。

くれぐれも病院の設備を基準にするのではなく「専門医」を選んでほしい。そして結果をもとに病院の家族会等でも良いし、断酒会など家族や友人・知人らが参加できる自助グループでも良いので、周囲がどのような対応をすべきかを学んでほしい。