ブランド神話が崩壊しかねない… photo/iStock

アパレル業界、ここへきて「偽ブランド」が「大量発生」しているウラ事情

ブランドの「真贋」が問われる時代へ

ブランド商品には「本物か偽物か」という疑念がつきまとう。商品自体、ブランドが販売した本物か誰かがコピー生産した偽物かという物的な真贋もともかく、生産方式や流通管理、ブランディングの一貫性など「企業姿勢の真贋」も問われるからだ。コロナ禍であまりに後先を見ない過剰在庫の叩き売りに走るアパレル業界はいままさにブランドの「真贋」を根本から問われている。ファッション業界に精通するコンサルタントの小島健輔氏が、そんなアパレル業界の「ブランド崩壊」の知られざる内幕を明かす。

ブランドが「危機」の直面している photo/iStock
 

本物にも「偽物」がある

物的な真贋判定は熟練したバイヤーや学習したAI(人工知能)でも100%はなくコピー業者とのいたちごっこが続くから、流通段階でのコピー品対策には限界がある。究極は生産工程でのICチップ封入で、新品の流通段階はもちろんC2Cなど中古品流通まで一貫して真贋を見極められる。

読み取りはスマホのアプリでもできるから、一般消費者に普及すればコピー品を絶滅できるが、コピー業者もICチップの偽造というハイテクで対抗するかも知れない。ICチップ自体は2〜3ミリと小さく封入が容易で価格もROM型なら10円ほどからあり、ブランド商品の真贋見極めには決定打となりそうだが、それでも潜り抜ける「偽物」がある。工場の横流し品がそうだ。

ブランドの工場からの横流し品なら物的には「本物」と言って良いが、ブランドの流通管理の枠外だからブランドメーカーにとっては「偽物」であり、頭の痛い「非正規流通品」だ。