爪とぎ問題は集合住宅において深刻

冒頭のアンケート調査において、現在猫を飼っていない人が飼いたくても飼えない理由として、「集合住宅に住んでいて、禁止されているから」が一位に挙げられている。たとえペット可の住宅であったとしても、爪とぎにより壁を傷付けられてしまうと、退室時の支払いが気になってついピリピリしてしまう。壁だけではなく、網戸やカーテン、ソファなどの家具も、ボロボロになってしまうことだって決してめずらしくない。

片川さんが引っ越しの際に買った新品のソファ。2匹の猫の爪とぎにより、ものの数日でこういう状態に 写真提供/片川優子

そもそも、なぜ猫は爪をとぐのだろうか。もちろん爪の管理目的でといでいることもあるが、マーキングや掲示板にメッセージを書き込むような感覚で爪をとぐこともあるようだ。シャッターなどにスプレーで「〇〇参上!」と描くような感覚、といったら分かりやすいだろうか。
確かに我が家の猫も、朝人間より先に起きてしまった時、思わせぶりにベッドの端で爪をとぎ出すことがある。あれは本当に爪をとぎたいというよりは、「早く起きてごはんちょうだいね」というメッセージなのだろう。

爪とぎも、猫にとっては必要な行為なので、禁止したり叱ったりするよりも、爪とぎをして良い場所にうまく誘導することが問題解決の近道といえる。
例えばソファで爪とぎをしてほしくなかったら、ソファの近くに猫が好む質感の爪とぎを用意する、段ボールが好きな猫ならば爪とぎをしてほしくない壁に段ボールを貼り付ける、など。見た目は悪くなっても、家がぼろぼろになるよりマシだとあきらめることも大事かもしれない。
ちなみに、どうしても爪とぎをしてほしくない場所はアルミホイルでカバーする、という最終手段もあるにはある。

片川家ではソファの角をガードする爪とぎを設置 写真提供/片川優子
片川さんがIKEAで購入した爪とぎ。優秀! 写真提供/片川優子