1年で自力歩行がほぼ困難に

ALSと告知される1年前、2018年の9月には舞台で飛び跳ねていました。それが1年後にほとんど自力で歩けなくなり始めていました、そんなことが起こってしまう「ALS」とはどんな難病なのでしょう?

初めて読む方の為にも説明したいと思いますが、「ALS」には色々な症例があります。「上肢」が動かなくなるところから始まるタイプと、「下肢」が動かなくなるところから始まるタイプ、そして「球麻痺」と言われる舌や口の動きが悪くなってろれつが回らなくなるタイプがあり、それで発音が不明瞭になるのです。

私は下肢からのタイプで、右足の違和感からスタートして現在は上肢にも進行しています。

もしもALSなどの筋肉に影響がある難病の疑いをご自分に向けるのであれば、一番その指針となるのは、これからお話する血液検査によるCK(クレアチンキナーゼ)の値になるのではないかと思います。これは筋肉の炎症を数値で表しています。高いと筋肉が炎症を起こしているということです。2018年の8月に、私は半年ごとにかかりつけの医院で行っている血液検査で「600」という値を出しました。本来であれば上限が「250」の値ですから、この数値はかなり高い数字になりますが「前日に何かありましたか?」というかかりつけ医の質問に「イベントで1日中走り回っていました」と返事をしました。「ではそれで数値が高かったのだと思います」と言う判断になりました。

2018年10月、カプセル兵団アベンジャーズ稽古場にて 血液検査で気になる数値はあったが、身体は元気でまさに飛び回っていた 写真提供/津久井教生

この時にもっと調べておけば良かった、という考えは当時の私にはありませんでした、何故ならその時には全く体の異常の自覚がありませんでしたし、CKはそういう反応を多く示す検査でもあるからです。

しかしながら「念のために」という事で調べていたら、そして再度、CK値がかなり高い数値が出た場合は「やはり高い数値ですので何かが起こっているかもしれない」とわかったかもしれません。ですから、CK値が高い場合には再度調べてみるのもありかもしれない、そんな検査項目といえるのではないでしょうか。