日本も出産の多様性を受け入れるべきでは

ウォークアップのアパートに暮らすふたり。フレイアちゃんは元気に階段を上る 撮影/小林香織

私がデンマークで暮らし始めて約7ヵ月。日本とは劇的に異なる価値観や福祉制度を持つこの国では多くのカルチャーショックを受けたが、カーンさんのエピソードは一番の衝撃だった。デンマークでドナー提供により子供を持つことが、わりと当たり前の選択肢として受け入れられていることに驚いたし、何より彼女の選択に「なんて勇気のある女性だろう」と感銘を受けたのだ。

毎日、海のように深い愛情で娘に接するカーンさんと幸せそうに笑うフレイアちゃんを見ていると、カーンさんのいうとおり「家族のカタチに正解なんてない」と思わずにはいられない。そして、1人で家族を作る選択をしてアグレッシブに生きるカーンさんの存在は、世界中の女性たちを勇気づけるに違いないと感じた。

日本では現状ドナー提供による体外受精はできないが、ここデンマークやロシア等の諸外国での実績がこれだけあるならば、家族を作る選択肢として、また少子化対策として、日本でも受け入れられるべきではないか、選択肢が増えることで救われる人がいるのではないか。近い将来、ドナー提供や代理母など、出産の多様性について日本で真剣に協議されることを願うばかりだ。

今回の滞在を通して、カーンさんと私はとても親しくなり、彼女から抱えきれないほどの勇気と励ましをもらった。これから彼女がどんな決断をしても、私は心から称賛し、応援しようと決めている。

撮影/小林香織 編集/大森奈奈

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