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物理学賞が最有力! ノーベル賞に最も近い「日本人科学者6人」の名前

キーワードは「創薬」「物性」「実績」

本日から発表が開始されるノーベル賞。特に自然科学三賞とよばれる、生理学・医学賞(5日)、物理学賞(6日)、化学賞(7日)には、今年も多数の日本人科学者が有力候補として挙げられている。

近年の受賞研究からノーベル賞の傾向を紐解き、2020年に受賞の可能性が高い日本人科学者6名を実名で紹介しよう。

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2019年のノーベル賞授賞式の様子/photo by gettyimages

世界で「最も売れた薬」の開発者

まず、初戦となる生理学・医学賞。同賞のキーワードは「創薬」だ。

近年になって、2018年にがん治療薬『オプジーボ』の開発につながる研究で本庶佑氏が受賞、2015年に抗寄生虫薬『イベルメクチン』を開発した大村智氏が受賞するなど、明らかにノーベル賞側が「医薬品」に重きを置き始めている様子が窺える。

実は歴史的に見れば、ノーベル賞は創薬研究に対しては慎重だった。大村氏以前となると、1988年に「H2ブロッカーの開発」と「抗ウイルス剤の開発」、さらにその前となると1957年の「抗ヒスタミン剤の開発」まで遡ることになる。

そんな中で近年、「医薬品」しかも「日本人科学者」に受賞が続いていることは、追い風と言えるだろう。

 

一人目の有力候補は、東京農工大特別栄誉教授の遠藤章氏(86歳)だ。

遠藤氏は、動脈硬化の原因となる「血中コレステロール値」を下げる「スタチン」を発見した。その後、スタチンをベースにしたコレステロール低下薬が様々な製薬会社で開発され、多くの人命を救うこととなった。それを評して「スタチン」は「世界で最も売れた薬」とも呼ばれている。

サイエンスライターの佐藤健太郎氏が話す。

「遠藤氏は若い頃の米国留学の中で、動脈硬化に端を発する疾患への対策の必要性を痛感し、早くから高脂血症治療薬の開発に取り組みました。

こうして発売された『メバロチン(スタチン系医薬品)』は三共(現・第一三共)のドル箱となり、日本だけで年間1000億円を超える売り上げを叩き出しています。

世界各国の製薬企業がこぞってこれをまねた薬を発売し、低分子医薬黄金時代の立役者となりました。青色LEDなどと並び、日本が世界に誇る発明の一つです」