Billboard Music Awards red carpet, 1 May 2019〔PHOTO〕wikipedia

BTS「ビルボード1位で兵役免除」議論が韓国世論を二分する理由

「国威宣揚」の貢献度は絶大だが…

「兵役免除」は妥当か

K-POPを代表する男性ヒップホップアイドルグループ「BTS(防弾少年団)」の新曲「Dynamite」が、ビルボードHOT100で2週連続1位を記録した。韓国人歌手として初の快挙であり、韓国国内では、今年2月にポン・ジュノ監督の映画『パラサイト』がアカデミー賞4冠に輝いた時のフィーバーに匹敵するほどの国家的祝事と受け止められている。

そこで、韓国社会では現在、BTSメンバーの「兵役免除」についての議論が沸騰している。韓国大統領府の国民請願掲示板にはBTSメンバーの兵役免除を求める意見が掲載され、国会でも関連法律の改正法案を立法する手続きが始まった。

徴兵制がある韓国では、兵役法によって「韓国国籍の成人男性は一定の年齢になれば、誰でも兵役の義務を遂行しなければならない」と規定されている。ただ、次のような場合は、「兵役特例法」により、兵役の免除を受けることができる。

1)身体条件不適合者 2)疾病、障害を持つ者 3)生計困難者 4)トランスジェンダー 5)孤児 6)メダリスト

このうち6番目の項目は、スポーツ選手だけでなく、美術、音楽、舞踊などの芸術分野で国威発揚に貢献した人物に対する褒賞として適用される特恵だ。具体的には、五輪で銅メダル以上を取った者、アジア大会で金メダルを取った者、国際コンクールで1、2位の入賞者などが該当する。

ところが、この兵役特例法が制定されたのは1973年のことで、現在は「国威宣揚」という概念が韓流など大衆文化までを含む多様な範囲に拡大しており、現実を勘案した法改正が必要だという主張がこれまで何度も提起されてきた。

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BTSの兵役免除に賛成する側は、「世界中に多くのファンを抱えているBTSが、国威宣揚という面で、その影響力がスポーツ選手に劣るとは考えられない」と主張し、スポーツ選手や芸術家との公正性、公平性の観点から、BTSに対する兵役免除を支持している。

一方、反対派は、「BTSは国の名誉のために戦う国家代表ではなく、本人たちのために金稼ぎをしているだけ」「BTSを兵役免除にするなら、プロゲーマー世界大会で優勝した人たちも免除すべきだ」とし、はやり公正性、公平性を理由に反対している。

他方、ARMY(BTSの公式ファンクラブ)を中心としたファンたちは、兵役「免除」ではなく「延期」を訴えている。現行の兵役法によると、BTSメンバーのうち、1992年生まれのJINは、満28歳になる今年中に軍に入隊しなければならないためだ。

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これと関連し、9月の韓国通常国会では、「国威宣揚に顕著な功績があると認められる大衆文化芸術人の場合、文化体育観光部長官の推薦で満30歳まで兵役を延期することができる」という内容の兵役法一部改正法律案を発議した。これが成立すれば、BTSのJINはあと2年間、入隊を延期することができる。