マメさや情熱の許容範囲を超えると束縛に

シンチは彼女を自分の目の届く場所に常に置いておかないとダメな性分だからこそ500通ものLINEを毎日送り続ける、いわゆる束縛タイプ。

私は作家業以外にも20代の頃から元々グラビアなど芸能活動をしていることを交際当初にシンチには伝えていたが、ネットで見た水着グラビア画像を見つけてきては詰め寄ってくるようになった。「これはどういうシチュエーションで誰が撮ったんですか?今度こんな写真を撮ったら絶対に許しません!君は僕だけのものでしょう?耐えられません!絶対にやめてください!」と発狂寸前。

また、締め付け感のあるブラジャーが元々嫌いで私がよくノーブラでいることにもシンチは怒り心頭だった。「ブラをつけないならトレーナーとかもっと分厚い生地の服に着替えてください!それが出来ないなら絶対外に出てはいけません!」と、毎日着用する衣服の入念な乳首浮きチェックが行われた。

他にも、【異性のいる食事・飲み会は禁止】【夜遊びはご法度】【スケジュールを常に把握しないと気が済まない】【グラビアの仕事禁止】など窮屈な生活が続き、仕事にも多大な支障が出てきてしまった

24時間束縛したいシンチとノーブラ好きの自由人な私とでは求めているパートナー像が色んな意味で異なることに時間が経つにつれ互いが許容できなくなり……結局、お別れすることになった。

シンチのマメさは尋常ではなかったが、その後暫くは誰と付き合ってもついついこんなことを心の中で思うようになってしまった。「え?エビの殻、剥いてくれないんだ」台湾人が全員こういうタイプかというとシンチは特別で人によりけりだが、全体的に台湾人男性はかなりマメだと感じることが多かった

マメで尽くしまくる台湾人男性と一度でも付き合うと、その後に付き合う全ての男性が何にもしてくれない人みたいに感じてしまう。おんぶに抱っこの赤子状態からいきなり大人に戻らなくてはならなかったので、その後通常モードに戻れるまで結構大変だった……

きっと、この台湾人男性シンチと付き合うことがなければ……今まで当たり前だったエビの殻剥きが面倒だと感じることは一生なかったと思う。

その後の彼は、好みのタイプが一貫しているのか色白丸顔黒髪ロングで同じような顔の女性と数人交際した後、めでたく台湾人女性と結婚して幸せな結婚生活を送っている。

夜市で水鉄砲撃ちに挑戦。写真提供/歩りえこ

ブラを捨て旅に出よう 貧乏乙女の“世界一周”旅行記

費用はたったの150万円という、想像を絶する貧乏旅をしながら、2年間をかけてほぼ世界一周、5大陸90カ国を巡った著者。そのなかから特に思い出深い21カ国を振り返り、襲われたり、盗まれたり、ストーカーをされたり……危険だらけの旅のなかで出会った人情と笑いとロマンスのエピソードを収録。(講談社文庫)

Huluオリジナルドラマ『ブラを捨て旅に出よう〜水原希子の世界一周ひとり旅〜』

©︎Hulu Japan

人生に迷いを感じた水原希子が、突如、世界一周旅行を宣言。原案の実話エピソードをベースとしたストーリー展開を予定しているものの、現地へ赴けばハプニングだらけの珍道中(!?)という半分ドキュメンタリーのオリジナルドラマ。[全6話]