約2年をかけて貧乏旅をしながら世界一周した様子を綴った大ヒットエッセイ『ブラを捨て旅に出よう』の著者・歩りえこさんに、著書では綴られていないエピソードを綴っていただいているFRaU web連載「世界94カ国で出会った男たち」(毎月2回更新)。

今回は、“世界一マメ”といえる台湾人男性との恋愛についてお届けします。情熱的で尽くしてくれる男性だったが、それゆえにすれ違いも生じたそう。その情熱さはどのくらいのものだったのか、そして、どんな男性だったのか……綴っていただきました。旅したくなる、食べたくなる、台湾グルメや夜市の写真も必見です。

歩さんの今までの連載はこちら▶︎

ある日、好みのタイプの男性が現れる

台湾人男性は世界一マメで女性に尽くして尽くして尽くしまくるらしいよ。バイクで毎日の送り迎えは当たり前で、エビの殻まで剥いて食べさせてくれるらしい」

以前から台湾通の友人にそう聞いていた私は台湾に語学勉強へ行く直前、【華流ドラマ】を見まくって台湾人男性への想像を膨らませていた。日本のドラマは恋愛だけでなく、医療や刑事など職業ドラマも多いのに、華流ドラマは殆どが純愛ものばかり。韓流ドラマに少し似ているのだが、大体のストーリーが容姿端麗のお金持ち男性と恵まれない境遇で健気に生きる美女という設定が多い。実際の台湾にもこんな男性は存在するのだろうか?

期待半分で台湾へ到着すると、現実はドラマの世界とは想像以上にかけ離れていた。台北の語学学校で中国語を学ぶという台湾生活が始まって2カ月半が経っても、いいなと思えるような男性とすれ違うことすら一度もなかった。MRT(地下鉄)ではスマホでゲームをしている男性が多く、どこか垢抜けない印象で髪はなぜか刈り上げスタイル。散々甘いルックスを画面一杯に見せておいて……華流ドラマのバカヤロウ(笑)。

そんなある日、突然ひとりの台湾人男性が私の前に現れた

昔からの男友達が家族で台北マラソンに参加する為に東京から来ていて、突然連絡してきたのだ。「明日朝6時から台北マラソンに出るから一緒に走らない?今夜飲みに行ってそのまま走ろうよ」この男、本当にフルマラソンを走る気があるのだろうか? 42.195kmを完全に舐めきっているが久々の再会と言うことで、若者が集まる台北の信義エリアのバーへ飲みに行くことにした。

結局友達は翌朝マラソンを走るとは思えないほど酔っ払い、どうしたものかと途方に暮れていると……その酔った友達に話しかけるひとりの青年が視界に飛び込んできた。
185cmはあろう長身にスラリと伸びた手足、筋肉質な身体、刈り上げではない爽やかな短髪に小さい顔、決して派手な顔立ちではないが純朴そうな瞳が印象的でパッと見はモデルかと思う程の雰囲気を持つ爽やか青年だ。

ついに、台北生活2カ月半にして初めて「好みのタイプ」の台湾人を見つけた

ふわふわ台湾かき氷「芒果雪花冰」。写真提供/歩りえこ