「自分はちゃんと評価されてない」…文句ばかりの「勘違い中年会社員」を襲う悲劇

怒って会社を飛び出すと大変なことに…
寺田 淳 プロフィール

年下社員が先に昇進してしまった

・メーカー営業所所長 A所長 50歳(面談当時)

「私の若い時代は24時間仕事漬けが当たり前でした。先輩からも上司からもそういう鍛えられ方をしてきましたし、その結果、40歳を前にして今の役職に就くことになりました。

こんなふうに口火を切ると、Aさんは私に捲し立てました。

彼は、「部下とのランチでも、アフター5でもいかにして今の仕事の質を高めるか、実績の限界に挑むかを議論することは将来若手にとっても得難い財産になる」というのが信念で、勤務時間外にも部下とのコミュニケーションを取り、様々な言葉で発破をかけてきたそうです。

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本社での予算会議や販促会議、企画検討会では率先して発言し、場を移しての懇親会や交流会の席上でも若い頃と同じように徹底的に意見交換をしています。にもかかわらず、最近部下との距離を感じます。

「せっかくの貴重な経験談を聞く機会を設けてあげたのに、理由をつけて出てこなくなった。所長会議の際もどうも自分だけ懇親の場に呼ばれていないような気がする」のだそうです。

こうした不満が溜まっていたA所長にとって何より屈辱なのは、「自分よりも実績が低い若手が私を差し置いて昇格した」ことなのです。 

A所長によると、今の会社は変わった、これだけ仕事に全力で取り組むまじめな私が報われないなんて間違っている、とのこと。だから、会社が早期退職を募集しているこのタイミングで、「思い切って外に飛び出して、自分の実力を他の舞台で確かめたい」というのが、彼の相談でした。