あなたの近くにもある「沼堕ち」人生

沼堕ち――。

一見浅いと思っていた水面に足を踏み入れる。いつもと違う感覚!? なんて思っていると足場は徐々に不安定になり、気づいたときには、膝まで腰まで、胸元までとあなたを沈めていく……。そして、底がわからない沼から抜け出すのは、難しい……。

そんな沼にあなたは堕ちてはいないだろうか。コロナ禍では、「愛の不時着沼」や「出会い系アプリ沼」「通販沼」といろんな沼が出没しているが、なかなか抜け出せない恋愛沼に堕ちている女性たちも少なくない。

10年以上、既婚者と恋愛をしている当事者の話を聞き続け、『不倫女子のリアル』、『貧困女子のリアル』 などの著書もある沢木文さんは、数多くの沼堕ち女性たちと接してきた。いわゆる不倫の関係を結ぶ男女の多くが、何かにのめり込んでしまい“沼”ともいえるものにハマり、破滅秒読み状態である人も少なくない、と話す。

知らぬ間に、ハマり抜け出せなくなる沼――。沢木文さんが男女の取材から浮き彫りになった、不倫とそれに付随する“沼”の実態を紹介していく。

危ないとわかっていても人生には、足を踏み入れてしまう「沼」がある。photo/iStock

ヤンチャな男との不倫にハマる高収入独身女子

本庄麻里子さん(仮名・40歳・独身)は、多くの人がその名を知る外資系コンサルティング会社に勤務している。彼女は、24歳の頃から、いわゆる俗に言う“ヤンチャな男”との不倫を繰り返しており、1千万円以上の年収がありながら、借金が常に200万円以上ある。

質実剛健な校風で知られる有名な私立大学を卒業し、麻里子さんの外見も驚くほど地味だ。ファッションは全身ユニクロという大人女子コーデで、バッグは10万円程度のフランスブランドのトートバッグ、時計は5万円程度の日本のメーカーのものだ。いずれも使い込まれている。一見、借金があるとは思えない。

美容についても年齢相応の肌の質感で、髪は半年に1回の美容室というところだろうか。お金をかけている様子もない。小柄で人当たりがよく色白で笑顔が可愛い女性だ。

「自分に使うお金は、女子会くらい。でも気が付けばなくなっている。私が借りているのは、消費者金融とクレジットカードのキャッシングです。インセンティブが入った時に返済してスッキリするのですが、いつの間にか足りなくなっている。ウチの会社は、ハイストレスだから、ストレスで浪費する人は多い。おそらく、私以外にも借金まみれの人は多いんじゃないかな」と話す。