洋服の生命は、捨てたあとも続いていく

香川さんがストーリーを、アニメクリエーターのロマン・トマさんが絵を手がける、自然教育を目的とする絵本シリーズ「インセクトランド」からは、ホタルとカブトムシが主人公の絵本を2冊刊行しており、11月23日には3冊目「カマキリのシャルロットとすずらんでんわ」を発売する予定だ。

また、防災の日(9月1日)には、「近年の異常気象により、いつ必要になるか分からない状況。子どもたちにポジティブな気持ちで備えて欲しい」と、絵本のキャラクターが描かれた「インセクトランド」オリジナルの防災ずきんとブランケットをつめた防災リュックをリリースした。ペンライト、ホイッスルもセットに、リュックにプリントされたホタルのキャラクターは、暗闇でおなかの部分が光る仕様となっている。

インセクトランド:昆虫の生態から学ぶ、自然教育を目的とした絵本シリーズ。左から順に「ホタルのアダムとほしぞらパーティー」、「カブトムシのガブリエル、もりのヒーロー」、11月23日に発売予定の「カマキリのシャルロットとすずらんでんわ」(すべて講談社刊)

そして今季新たに誕生した「インセクトガーデン」は、「密接に関係している」という草花と昆虫をモチーフにしたコレクション。子どもだけでなく大人用も充実しており、草花を題材にしたオーガニックなアートで話題を呼ぶカナダに住むクリエイター井上羅来さんによるスタイリッシュなモチーフにも注目したい。

また、商品のほとんどがコットンを使用している「インセクトコレクション」に比べ、「インセクトガーデン」はメインの素材に再生ポリエステルを選択。差別化したのには「自分が着ている服が何でできていて、捨てるとどうなるのか。ただ着るだけじゃなく、捨てたあとも洋服の命が続いていくことを子どもたちにも分かってもらえたら」という願いがある。

インセクトガーデン:おすすめのナンバーTシャツ。1〜12までそれぞれ異なる昆虫がプリントされている

本来ならば切り取ってすぐ捨てられてしまうタグには、10種類の花の種をランダムに練りこんだシードペーパーを使用。水に浸してタグごと土に埋めると発芽するというユニークな仕掛けも。

また、「実はレジ袋よりも深刻」と指摘するのが、洋服を包む透明の袋。このプラスチックを伸ばしてフィルム状にした袋を見直し、可燃ゴミとして焼却できる “紙でできた透明の袋”を導入した。さらにショッパーも、タピオカの原料である植物のキャッサバから作られたオリジナルデザインのものに切り替える。

インセクトガーデン:再生紙に10種類の花の種が練りこまれたタグ。1日水に浸し、土に植えると発芽する仕組みになっている

洋服を作り、販売する過程で引き起こすだけでなく、日常生活においてのゴミ問題は、香川さんの頭をずいぶんと悩ませてきた。

これだけゴミをだす生物は、地球上で人間だけです。私たちの身のまわりにあるすべてが地球の資源でてきていることを、SDGsの達成を目指す2030年までに、ひとりでも多くのひとに気付いてもらいたい。ゴミ収集の作業員に感謝しながら、自分が捨てたゴミがその後一体どうなっているのかを想像し、知る必要がある」