中国に学べ!アリババの新しい小売戦略「ニューリテール」ここがスゴい

世界中のマーケターが注目
永井 竜之介 プロフィール

注目を集める「ニューリテール」

中国で進む「新しい売り方」のなかで、ひときわ注目を集めているのが「ニューリテール」だ。ニューリテールとは、オフライン(店舗販売)とオンライン(EC)を融合させることで新しい消費体験を創りだす取り組みのことである。

このニューリテールを提唱し、推し進めているのがアリババだ。中国ベンチャー業界を牽引するアリババは、企業間取引の「Alibaba.com」、企業と消費者が取引する「天猫(T mall)」、そして消費者間取引の「淘宝網(タオバオ)」と、中国のあらゆるECチャネルを押さえ、なおかつ決済手段「アリペイ」を普及させることで、盤石の基盤をつくりあげている。

そのアリババが現在進行形で重点的に進めているのが、リアルとネットを融合させるニューリテール戦略だ。

アリババのニューリテール戦略の中核となる存在に、世界中のマーケターからの視察が殺到している食品スーパー、フーマフレッシュ(以下、フーマ)がある。フーマは、食品スーパー、イートイン・レストラン、EC向け倉庫・物流拠点、という3つの機能を融合させた店舗になっている。

 

2016年、上海の1号店出店から、主要都市へ出店を加速し、数年以内に2,000店舗まで急拡大させる計画が進められている。フーマでは、店舗の半径3キロメートル圏内に30万戸の家庭が存在することを出店エリアの選定基準とした、都市部限定のビジネスモデルを採用している。

単位面積当たりの売上は既存スーパーの約4倍を誇り、そのうち50%以上を宅配ECが占めているのが大きな特徴である。