サカナクション「2日間で6万人視聴」オンラインライブから見えたこと

野村達矢氏インタビュー(前編)
柴 那典 プロフィール

――グッズやマーチャンダイズに関してはどうでしょうか?

マーチャンダイズは、オンラインライブが終わった後ECサイトに誘導して買ってもらう形をとっています。オンラインでグッズ販売するメリットとしては、全部が全部そういうわけにはいかないんですけど、受注販売することで適正な数を生産できるということはありますね。

――配信プラットフォームに関してはここ数ヶ月でさまざまなサービスが乱立している状況ですが、アーティスト側としてはどう捉えていますか。

プラットフォームが増えていることに関しては、単純に選択肢が増えているだけなので、マイナス要素は全くないですね。

サカナクションは4つのプラットフォームを使いましたし、サザンオールスターズは8つのプラットフォームで行っていました。

プラットフォームをひとつに絞る必要はないと思います。アーティスト側、ユーザー側が、いろんなニーズに合わせて選んでいくことになるでしょうね。

選ぶ観点としては、アーティスト側からは、ちゃんとチケットの販売力があるか、手数料はどれくらいか。ユーザー目線ではチャット機能があるかどうか、スマホやタブレットやテレビもカバーできるのか、そういったさまざまな要素によって選ばれるようになってくると思います。

 

メンバーの意欲も高く、手応えも大きかった

――オンラインライブを行ったことで、サカナクションのメンバーの手応えはどういう感じでしたか。

今回はメンバーの意欲も非常に高かったです。オンラインライブに取り組む姿勢としても、モチベーション高く取り組んでいった。サカナクションが新しい表現を確立することによって他のアーティストにも影響を与えることができるだろうということを考えて、真剣に取り組みました。

そういった部分で、やったことがきっちり評価された手応えは感じていましたね。2日目が終わったときにはツイッターのトレンド1位にも入った。そういう意味で手応えは大きかったです。

――初日の評判が広まって2日目のチケットの売れ行きが伸びたというのは、今後に向けての大きな示唆になるかもしれないですね。

実は2日やるべきだと言ったのは山口一郎なんです。むしろ僕は1日でいいと思っていました。けれど、1日目に素晴らしいライブをやれれば、2日目により多くの人に見てもらえるチャンスが広がっていくだろうと山口一郎が主張した。

そういう意味では、アーティストの勘というか、普段SNSでファンとエンゲージメントを深めている山口一郎だからこそ感じられたひとつの直感なんでしょうね。