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インド・経済成長のウラで…ゴミのように扱われる「下層カースト」の過酷な現実

「だれもあたしたちに気づかない」

2015年に経済成長率7.9%を記録し、2027年には人口世界一を予想される「経済成長を続ける国・インド」。しかし、特派員として3年8ヵ月にわたってニューデリーに赴任した共同通信社外信部記者の佐藤大介記者は「違和感」がある、と語る。

折しも刊行されたインド出身の女性作家による児童文学『橋の上の子どもたち』(著:パドマ・ヴェンカトラマン、訳:田中 奈津子)をテキストとして、佐藤記者がインド経済成長の実態を明かすーー。

「経済成長」は本当のインドの姿なのか

日本に暮らしている人で「インド」という国を知らない人は、まずいないだろう。
そこからイメージされる言葉は「カレー」「ガンジー」「ヨガ」「貧乏旅行」など、人によってさまざまだ。

最近では、インドの人口が2027年には中国を抜いて世界一になるとの予想から、企業や投資関係者らを中心に「経済成長を続ける国」とも言われてきた。

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インドは13億を超える人口のうち、30歳未満が過半数を占めている。少子高齢化の問題に直面している日本にとって、若年層が多いインド市場が魅力的に映るのは当然のこととも言える。

カレーのおいしいインドも、スピリチュアルなインドも、そして経済成長が著しいインドも、すべて間違いではない。だが、それはあくまでも、インドという国の一側面にすぎない。

とりわけ、経済成長というキーワードでインドを語られるときには、いつも違和感を覚えていた。国内総生産(GDP)の成長率といった数字から見ると、インドが経済成長を遂げていることに疑いはない。

しかし、それが本当のインドの姿なのだろうか。