ダマされるな…マンション購入「5〜10年後にやって来る意外な落とし穴」

年収数百万円台での購入には要注意
山下 和之 プロフィール

完成後5年後から増額するマンションも…

実際、国土交通省の『平成30年度マンション総合調査』によると、修繕積立金を増額したことがあるマンションの割合は81.7%に達しており、増額をしたことはないは2割以下にとどまっている。

特に、85年~89年に完成したマンションでは、増額した割合が97.8%で、90年~94年は94.7%、95年~99年は87.5%、00年~04年は95.8%など、実施率が極めて高くなっている。

さらに05年~09年でも86.4%で、10年~14年も69.5%という高さだった。調査が実施されたの18年だから、完成後5年程度のうちに修繕積立金が増額されたマンションが7割近くに達していることになる。

 

実際、図表3にあるように、比較的建築後の経過年数の浅いマンションでも、長期修繕計画に比べて、積立額が「不足している」とする割合が4割を超えているのだから、それも当然のことだろうか。

図表3 長期修繕計画上と実際の積立額との差
(資料:国土交通省『平成30年度マンション総合調査』)

5〜10年後まで見据えたシミュレーション

では、「段階増額積立方式」では、どれくらいの増額になるのだろうか。

国土交通省が11年に作成した修繕積立金に関するガイドラインでは、「段階増額積立方式」のモデルケースとして、5年ごとに3000円の増額を想定している。10年で6000円、20年で1万2000円の増額ということだが、その後の人件費や工事費の高騰を考慮すれば、それでは足りないマンションが多いのではないだろうか。