2020.10.06
# 育児
ベビーシッターに自腹で月20万!私が「良妻失格」の道を選んだワケ
「産後うつ」にならないための命綱子供は欲しい、でも家事や育児は苦手で、とてもじゃないけど両立は不可能そう。フリーランスのライターという「独り」の時間を使って稼ぐ仕事についた以上、キャリアも途切れさせたくない……。
そんな不安と憤りを抱えたライターの秋カヲリさんが選んだのは、「自分のお金でベビーシッターを雇い、その金額以上に稼ぐ」ことでした。月によっては20万円以上になったシッター代と引き換えに、彼女が得たものとは。
そんな不安と憤りを抱えたライターの秋カヲリさんが選んだのは、「自分のお金でベビーシッターを雇い、その金額以上に稼ぐ」ことでした。月によっては20万円以上になったシッター代と引き換えに、彼女が得たものとは。
家事育児が苦手で仕事が好きな私は、良妻不適合者だ
インスタグラムで、仕事も育児も笑顔で楽しむ「良妻」を見るとうんざりする。遠く及ばない自分に。

子どもは欲しかったが、妊娠する前から「私は“良妻”にはなれない」とあきらめていた。
もともとルーティーンが苦手で、家事は嫌いだし、毎日同じ場所に通う会社勤めも性に合わなかった。3社目で会社員をあきらめ、好きを仕事に選んで、フリーのライターになった。25歳だった。
文章を書くには独りぼっちの時間がいる。家にこもって、独りで書いているときの静けさが好きだ。自分の輪郭がくっきり鮮明になって、脳がクリアになる。
オンオフなく独りで書く人間にとって、働きながら24時間年中無休の家事・育児を全うする“良妻”になるのは、丸腰でラスボスに挑むくらい無謀に思えた。
特に育児は未知なので自分がどうなるか見当がつかない。それでも20代のうちに家族が欲しくて、26歳で結婚、27歳で妊娠した。
一気に階段を駆け上がったはいいものの、妊娠中は「出産したら、好きな仕事もがんばれなくなるんじゃないか」と今後のキャリアを案じてマタニティブルーになり、今度は先の見えない階段を下るような不安に苛まれた。