女性の生き方提案から目もと痒み治療まで、全て全力

日本で次々に理想の女性像を提案してきた功績も大きい。前田美波里から山口小夜子、宮沢りえ、今井美樹、りょう、土屋アンナ、蒼井優、森星まで、資生堂が輩出してきたキャンペーンのミューズたちは、みな表面的な美しさだけではない、センスと知性、意思の強さを感じさせる奥行きある女性たちばかり。その人選もラグジュアリーの本当の意味を知っている。

そもそも資生堂は1930年代から、今で言うビューティーコンサルタントを「ミスシセイドウ」として募集、新聞広告には「良家の子女求む」とあり、今では完全にNGだが、暗に才色兼備をその条件としていたからこそ女性の憧れの職業となり、100倍近い競争率のミスコン的な役割を果たした時もあったと言う。女性の社会性を引き出しつつ、女性の地位向上にも有形無形に尽力してきたメーカーなのだ。言い換えれば、化粧品のみならず、女性の生き方にも、女性たちの心の向きにも多大な影響を与えてきたと考えていい。

戦前のビューティーコンサルタントは、「ミスシセイドウ」としてミスコンのように募集され、憧れの職業として100倍もの倍率を誇ったことも。今も、資生堂が起用する女優やモデルは、外見の美しさだけではない奥行きある魅力で一世を風靡。

こうしてある種の使命感を持って美意識を醸成してきたかと思えば、リアルに“治すこと”にも強い使命感を持つのが資生堂。美容医療に追随するシリーズの拡充や、美容医療系スキンケアブランドの買収にまで、大胆かつきめ細かく対応する一方、今まさに最も“薬”に近い化粧品の宝庫となっている。