理系たちの間で密かに話題になっている「川柳 in the ラボ」をご存じでしょうか? 研究者たちが「研究者あるある」を綴った川柳のコンテストで、今年で8年目を迎えています。
ちょっとマニアック、でも理系の人ならば「あるあるー!」と思わずにやけてしまう作品の数々……。
ブルーバックスから発売となった『さいえんす川柳』は、このコンテストで投稿された6815句の川柳から選ばれた傑作を掲載しています。
ここでは、「川柳 in the ラボ」のコンテストで人気投票の結果、最優秀賞を受賞した作品「川柳 オブ・ザ・イヤー」をご紹介しましょう!
研究室のボスは、とにかく実験の状況が気になり、頻繁に確認したくなるようです。
でも部下のプレッシャーになったり、パワハラと思われたりしないように、遠回しに尋ねるのですが……。
過去に、
という句の投稿もありました。
学会に参加して、他の研究室の研究の進捗状況を知ったり新しい発見の発表を聴いたりすると、興奮して研究室に戻り、新しい研究アイデアを誰彼となく試すように指示するボス。
学会帰りのボスにつかまると、現在のテーマに加えて新たにいろんな実験を振られて、大変なことになりがちです……。
培養細胞は、さまざまな栄養素を含む液体(メディウム)の中で育てます。とくにiPS細胞は豊富な栄養を含む培養液(高価!)で丁寧に育て、培地交換もほぼ毎日おこなう必要があります。
育てるのにとても気を使うのですが、一方で実験に追われる研究者の食事は、「早く食べられる」ことが最優先。コンビニ飯率、高いです。
実験の必需品、マイクロピペット。1ミリリットルの1000分の1、「マイクロリットル」の単位で試薬溶液を測り取ることができます。
片手で握り、数マイクロリットルの液体の微妙な量の増減を親指で調節するには、研究者としての年季が必要です。実験中は頻繁に使うことが多いので、慣れないうちは親指が腱鞘炎になることもあるし、鍛えられて手に筋肉がつくことも。
「7エタ」は、「70%エタノール」の略語。実験室では、消毒用として頻繁に使います。ですが、大事なサンプルを入れたチューブに誤って吹きかけてしまい、ラベルが消えてしまったら大変!