アメリカの「セブンイレブン」、日本と「商品」は全然違っていた…!

米セブンの象徴「ソーダファウンテン」とは?
安部 かすみ プロフィール

米セブンの象徴「ソーダファウンテン」

アメリカのセブンイレブンは20世紀から、時代を先ゆくイノベーションを大衆にもたらし、アメリカの小売業、飲食業の最先端を常にリードしてきた。

米ウェブサイトには、セブンイレブンの説明として「世界初のコンビニ」「コーヒーやジュース類のテイクアウトを24時間可能にした最初の店」「最初にATMを設置したコンビニ」とある。今でこそコーヒーのテイクアウトは当たり前にできることだが、コンビニやファストフード店が誕生する以前は、当然それらのサービスは存在しなかった。

カラフルなフローズンドリンク「SLURPEE」は、子どもにも大人気

では何が人々に利用されていたかというと、20世紀半ば過ぎまで、アメリカの薬屋や日用雑貨店で親しまれていたのは「ソーダファウンテン」という炭酸類が飲める軽食用カウンターだった。このソーダファウンテンの名残から、米セブンイレブンには今でもセルフサービスのドリンクマシーン(これもソーダファウンテンと呼ばれる)が必ず設置され、利用客も多い。

日本のファミリーレストランで浸透したドリンクバーは、歴史を辿ればアメリカのソーダファウンテンが原型なのである。

すごい色になってしまった筆者のフローズンドリンク。色のグラデーションがアメリカっぽい

またアメリカのセブンは、さまざまな大ヒット商品を次々にリリースし続けてきた。シャリシャリとした歯ざわりのフローズンドリンク「SLURPEE」、バケツ大のソーダとも揶揄される大迫力で肥満化の一助にもなった「BIG GULP」、そしてジャイアントサイズのホットドッグ「BIG BITE」などだ。

 

実は「日系企業」なのを米国人は知らない

このようにアメリカで生まれ世界企業に大成長したセブンイレブン。現在は17ヵ国で7万1100店舗が、フランチャイズ契約およびライセンス契約のもと運営されている。(2020年7月現在)

その後、1991年に日本のイトーヨーカドーが70%の株式を所有するようになり、2005年よりセブン&アイ・ホールディングスの傘下であるセブンイレブン・ジャパン(SEVEN-ELEVEN JAPAN CO., LTD.)が運営するように。

つまりアメリカの本家セブンイレブン(7-Eleven Inc.)はセブン&アイ・ホールディングスの子会社にあたるのだ。米系企業ではなく日系企業であるのは、実はアメリカ人でさえほとんどの人は知らない事実だ。

アメリカも日本も近代化にあわせて、いつでもどこでもすぐに食料雑貨に手が届くようにという“利便性”(Convenience)への追求から生まれたコンビニ文化。しかし、その姿は各国の生活様式にあわせて徐々に変化していった。

日本人は外国生まれの技術や文化を、より良いものに改良していくことに長けた国民だ。それが功を奏してか、アメリカ生まれの「セブン」は、日本では今や生活になくてはならないものとして、日本国民の心を掴んで離さない拠り所になっている。今回の本家レポートを通して、改めてそう実感した。