9月 25日 アメリカの遺伝学者、T・モーガン誕生(1866年)

科学 今日はこんな日

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"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1866年の今日、アメリカの遺伝学者で、1933年にノーベル生理学・医学賞を受賞したトーマス・モーガン(Thomas Hunt Morgan、1866-1945)が誕生しました。

トーマス・ハント・モーガン Photo by Getty Images

アメリカ・ケンタッキー州のレキシントン(Lexington)で生まれた彼は、幼い頃から生きものに強い興味を抱き、鳥の卵や化石を集めてまわる子どもだったそうです。彼は地元のケンタッキー大を卒業し、ジョンズ・ホプキンス大学院に進学します。

ジョンズ・ホプキンス大といえばアメリカの最難関大学の一つで、現在もニュースで耳にする方がいらっしゃるのではないでしょうか。彼はここで、形態学、生理学、動物学といった学問を専攻し、海洋生物についての論文で博士号を取得しました。

 

大学を出たモーガンは、海洋生物研究の調査員としてヨーロッパを周遊するようになります。特にナポリの海洋動物学研究所には、1890年から定期的に訪れていました。ドイツの生物学者ハンス・ドリーシュ(Hans Adolf Eduard Driesch、1867-1941)とのそこでの出会いがきっかけで、モーガンは動物の遺伝研究をはじめます。

そうして20世紀初頭に新たな分野の研究をはじめたモーガンは、10年以上にわたる研究の中で驚くべき業績を挙げます。彼はショウジョウバエの突然変異体を用いた遺伝の実験で、はじめて遺伝子が実際に存在することを突き止めました。さらに、遺伝子が染色体上に存在することも解き明かしたのです。

モーガンが用いたショウジョウバエは、このように眼が赤い種と、眼が白い突然変異体の2種類だった Photo by iStock

この遺伝学にとって「メンデルの法則」以来の進歩ともされる快挙によって、モーガンは1933年のノーベル生理学・医学賞を受賞しました。

また、彼は優れた教育者でもありました。教え子のハーマン・マラー(Hermann Joseph Muller、1890-1967)もショウジョウバエを用いた実験でノーベル生理学・医学賞を受賞したほか、モーガンの研究室からは多数のノーベル賞受賞者が輩出しています。