「羊から取れる毛も蚕が生み出す糸も工場で働く人たちの数も変わらないのに、“不景気だから今年は発注しない”では立ち行かなくなる。需要と供給の合致点は必ずある。それを見極め、継続して取引することがサステナブルなファッションのあり方だと思います」

糸機に繭糸をセットし、抱合して生糸に。ブラタクでは超極細から極太までさまざまな生糸を作っている。

現在はロスなく服を生産・販売できる方法を模索中。たとえば、原材料の無駄をなくすため、クラウドファンディングで集まった資金で服を作り、売り切るシステムを検討。また、積極的にSNSでの発信も行い、服作りの背景を伝えることで売り上げにつなげている。

養蚕に欠かせない桑の畑。
ダンボールに梱包され、日本に届いた生糸。

「課題が多い分やりようはいくらでもあると思っています。大量生産して目の前の数字を追うのではなく、環境を尊重し、生産者たちと長期的な関係を築いていくこと。服作りを通して、かけがえのない自然があり、作り手たちがいるということを伝えていきたいです」

PROFILE

石川俊介(いしかわ・しゅんすけ)
1969年、兵庫県出身。2003年に〈marka〉、2009年に〈MARKAWARE〉をスタート。2019年AWより、サステナブルに特化したジェンダーレスなファッションブランド〈Text〉をローンチ。デザインのみならず、原材料の調達、縫製や加工の工場の選定・手配まで全ての過程に直接関わるものづくりを行う。

●情報は、FRaU2020年8月号発売時点のものです。
Photo:Akiko Baba Text:Mariko Uramoto Edit:Chizuru Atsuta

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