菅義偉新総理が「安泰ではない理由」とヤバすぎる「自民党派閥のエゴ」

自民党総裁選で見えたこれだけのこと
安積 明子 プロフィール

期待が打ち砕かれた石破氏

その石破氏は都道府県連票に期待を寄せたが、北海道連や埼玉県連、東京都連などは「総取り方式」を採用したため、石破氏への党員票は反映されなかった。

たとえば同方式を採用した千葉県連では、菅氏への党員票が1万998票で、石破氏と岸田氏の党員票はそれぞれ7059票と834票。数字がはるかに小さい岸田氏の場合はやむをえないとしても、菅氏が得た党員票の7割を獲得しながら、千葉県連の石破票はゼロとされている。

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その結果、石破氏の都道府県連票は42票となり、菅氏の89票の半分に満たなかった。

ちなみに安倍晋三首相と石破氏が一騎打ちとなった2018年の総裁選では、石破氏の党員算定票は181票で、安倍首相が獲得した224票の8割を占めていた。

よってこの時は「次の総裁選でチャンスはある」と楽観視が許されたが、半数以下になるとその将来が非常に厳しい。

 

さすがに総裁選の後、ホテルの玄関で記者から「(敗因はみんなが)勝馬に乗ろうとした結果か」と聞かれた石破氏は、「それが世の中だ。だから変えないと」と力なく答えている。

一方で他の派閥から議員票をもらって2位に上げてもらったものの、岸田氏の将来は石破氏よりさらに暗いと言えるだろう。

総理総裁は党内融和を図るとともに、党の顔として選挙を戦うことになるが、党員の支持すら満足に集められなくて果たして総理総裁が務まるのだろうか。