今、世界中で深刻化するフードロス問題。日本では、毎日10tトラック1680台分、年間で約612万トンの食べ物が、まだ食べられるにも関わらず捨てられている。そのうち、スーパーでの売れ残りや飲食店での食べ残しが54%、残りの46%は家庭内から出ており、買いすぎによる賞味期限切れや腐敗、皮やヘタなどの過剰除去などによるものが主な原因だといわれている。

そんなフードロスを少しでも減らすために、私たちにできる最初のアクション。それは、スーパーでは、手前にある賞味期限の迫っているものから選び、外食時では食べきれる量を頼む。そして、家庭では「必要なものを必要なときに必要な分だけ買う」ことだろう。

そこで紹介したいのが「バルクショップ」。持参した容器に、欲しいものを好きな分だけ入れて持ち帰れる量り売りの店だ。必要以上の買い込みを防げるほか、容器を持ち込むため包装紙もレジ袋も要らない。世界中で取り組みが進む、ゴミそのものを出さない「ゼロ・ウェイスト運動」の一環として、日本でも都内を中心に利用客が増えつつあるという。ラインナップは、ナッツやドライフルーツから、小麦粉、米、醤油、洗剤など店によってさまざま。では早速、人気のバルクショップをのぞいてみよう。

1.【東京・代々木】「ゴミを出さないお買い物」を目指す量り売りのモデルショップ「nue by Totoya」

代々木公園のすぐそば、オーガニックワインなどの輸入を行う会社「W」の東京事務所兼ショップ「Wonderland」を間借りし、日曜のみオープンする「nue by Totoya」。ここを拠点に、ファーマーズマーケットに出店、ときには「パタゴニア」本社にてゼロ・ウェイストなおやつを販売したり、期間限定でギャラリーにてショップを移転するなど、神出鬼没な営業スタイルで、モデルショップとして量り売りの良さを広めている。

量り売りを利用する客はもちろん、それ以上に量り売り店を増やすことを目的とし、ゴミの出ない「ゼロ・ウェイスト」な事業および量り売りのノウハウを、さまざまな企業にシェアする活動も行なっている。

持参した容器に食材を入れたら、計量器を使い重量と金額をグラム単位で正確に割り出す

量り売りのラインナップは、ナッツ、ドライフルーツをはじめ、オリーブオイル、小麦粉、ハーブティー、塩、はちみつなど多岐に渡る。すべての商材がオーガニックであることにくわえ、ひとつひとつ素材にもこだわっており、小麦粉はグルテンが少ないといわれる古代小麦を使った全粒粉のもの、オリーブオイルはスペイン産オーガニック、お茶のティーバッグは生分解性素材を利用しており、時間はかかるが自宅のコンポストで処理することができる。

大きなガラスジャーを使用しているのにも「不要になった際、量り売り以外にも使い道があるから」という理由がある

おすすめはオリジナルの「グラノーラキット」。はちみつ、そしてアーモンドミルクなどの好きなミルクをくわえ、混ぜて焼くだけでオーガニック製グラノーラが自宅で簡単に楽しめる。ヨーロッパのバルカン半島で自生しているベリーをひとつずつ手摘みしたものや、レンズ豆やひよこ豆を使ったグルテンフリーのショートパスタも人気だそう。

話を伺った斗々屋の執行役員兼nue by Totoyaスタッフ

取材に応じてくれた執行役員兼nue by Totoyaスタッフの堀さんは、昨年までの6年間をドイツで過ごし、再生エネルギーの会社で働いていたが、ゼロウェイストショップで働くために一念発起し脱サラ。「海外暮らしで自然と身についたゼロウェイスト生活の心地よさを日本でも広げたい」と話す。

nue by Totoya
東京都渋谷区代々木5-60-2 Wonderland内
12:00〜18:00
※日曜のみ営業

https://www.nuebytotoya.com/