「里帰り出産は諦めた」……コロナでお盆の帰省も「自粛して欲しい」と言われたこの夏。出産を控えた妊婦の方たちも大きな影響を受けました。ようやく東京からの他県への外出自粛要請が撤廃される見込みが出て来ましたが、高齢者の感染予防の観点から、里帰り出産へのハードルはまだ低くないでしょう。

さらにそれが国を超えた家族だったらどうでしょうか。コロナ感染拡大直前に海外から一時帰国した日本人家族が、コロナ禍でしばらく離れ離れになってしまったこともありました。2週間の隔離期間を経れば国を渡ることは可能になってきましたが、では緊急の場合はどうなるのでしょうか。

双子の3歳児の母の山田ローラさんの場合、夫はラグビー選手の山田章仁さんで、遠征や試合がほとんど。両親はアメリカの本土に暮らしていました。家族の在り方を考え、ご両親にハワイへ転居してもらい、日本の家とハワイのローラさんの実家とを行ったり来たりして乗り切ってきたのです。しかしコロナでそう簡単には行き来もできなくなってしまいました。
現在山田ローラさんは臨月。ではどこで出産することにしたのでしょうか。

山田ローラ「辛いを笑いに変える子育て」今までの連載はこちら

ハワイで出産して冬に帰国と思っていた

家族の拠点をハワイに決めたのは、日本に1番近いアメリカがハワイだったのが最大の理由でした。引越し当初、夫は日本代表チームや南半球のラグビーリーグに所属していたため、遠征が沢山あり、年の半分は海外遠征で家を留守にしていました。私は双子が産まれたばかりで日本に居残るとワンオペ育児になってしまうため、夫の希望で私の両親の手助けが得られるアメリカにいて欲しいとのことでした。

これをきっかけとして遠距離家族生活が始まりました。海外遠征が多くなる時期は、私は子供を連れてハワイへ。日本のシーズンが始まると日本へ帰国して夫も一緒に生活する(とはいえ、地方だと出張で不在ですが)、行ったり来たりのライフスタイルを送っていました。ハワイが日本から割と近いこともあり、夫も数日間のオフがあればすぐにハワイへ飛んでくれていました。

双子を連れた初フライト。こうして一緒に乗れたらいいのですが、どうしてもローラさんと双子ちゃんの3人のフライトが多くありました 写真提供/山田ローラ
コンパクトにしながら絶対安心できる手荷物を準備できるかがフライトのカギ。もはやフライトマスターの域に! 写真提供/山田ローラ

今回の妊娠が分かった時も、まだコロナが流行る前だったので、やはり両親の手助けがあるハワイで出産しようと夫婦で決めていました。前回の出産もアメリカだったため、計画も立てやすかったのです。理想としては、双子の幼稚園が夏休みに入ったらハワイへ飛び、出産、そして赤ちゃんのパスポートを取得する期間を配慮し、幼稚園が3学期に入る頃に日本に帰国出来ればいいと考えていました
しかし、夫のラグビーのスケジュールも照らし合わせながらフライトスケジュールを確認していた時期に、コロナでまさかの日本→ハワイ便の全便キャンセル。

「うそーん!いや、でも観光業がメインなハワイ。さすがに少ししたらまた再開するでしょ!」
と楽観的に考えていました。
しかし、コロナの状況は中々良くなりません。飛行機のキャンセルの通知が届く度に酷く落ち込んでいました。